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2010 Fiscal Year Annual Research Report

アクティブ遮音壁を用いた患者負担軽減のための病室内の能動音響制御

Research Project

Project/Area Number 22760174
Research InstitutionKyushu University

Principal Investigator

木庭 洋介  九州大学, 工学研究院, 技術職員 (20380602)

Keywords能動音響制御 / 仮想マイク法 / 遮音壁 / 適応制御 / 音源方向推定
Research Abstract

病室内の騒音レベルは通常の居住空間よりも低いが,それによる入院患者の精神的・身体的負担は健常者に比べて深刻な問題となる.この問題に対し,オフィスなどで使用されるパーティションに能動音響制御システムを組み合わせたアクティブ遮音壁を作成し,ベッド上で過ごす患者の頭部周辺の騒音低減を行う.本年度は以下の項目について実施した.
1.マイクロホン移動装置を用いて,1.2m×1.2mのパーティションの遮音効果を測定した.オクターブバンド分析を行った結果,中心周波数2kHz以下の周波数帯域において,周波数が低くなるにつれて回折音による影響により制御領域が狭くなることを確認した.このことから,能動音響制御で制御対象とする周波数帯域を2kHz以下とした.
2.制御点である患者の頭部近傍に誤差マイクロホンを配置することを避けるため,適応アルゴリズムに仮想マイク法を採用した.誤差マイクロホンをパーティションに取り付けた制御音源から10cm離れた位置に配置し,制御点を患者の頭部位置に仮定した,パーティションから70cm離れた位置とした.無響室内で実験を行った結果,制御点において有効な制御効果が得られた。これにより制御中に患者の耳位置に誤差マイクロホンを配置することによる精神的負担の軽減が期待できる.
3.騒音の入射方向によらず制御可能な仮想マイク法を提案した.従来の仮想マイク法では騒音源位置が変化する音場では制御効果が悪化する問題がある.それに対し,複数のマイクロホンで取得した騒音信号の相互相関を求めることで騒音の入射方向を推定し,入射方向によってコントローラに与える仮想誤差推定フィルタを変更して制御を行う.第1段階として,平面上を騒音源が移動すると仮定し,無響室内においてパーティション上に配置した2つのマイクロホンによって騒音の入射方向を推定して制御を行った.その結果,制御中に入射方向が変化しても制御可能であることを確認した.

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Published: 2012-07-19  

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