2010 Fiscal Year Annual Research Report
福祉機器の操作性を短時間で向上させるサブリミナルキャリブレーションの実験検証
Project/Area Number |
22760194
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Research Institution | Tokyo Denki University |
Principal Investigator |
五十嵐 洋 東京電機大学, 工学部, 助教 (20408652)
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Keywords | 人間機械システム / 熟達 / 福祉機器応用 |
Research Abstract |
本研究は,義手などの福祉機器の操作性を高め,高齢者や子供でも短時間で思い通りに操れる機械システムの実現を目指すことである.これまで操作者に気づかれることなく,機械特性を修正する技術(サブリミナルキャリブレーション)を提案し,シミュレーション実験による検証を行ってきた.サブリミナルキャリブレーションは,操作者に気づかれない範囲で機械インピーダンスを修正する技術であり,車両運転シミュレーション,1次元の移動体追従作業でその有効性を確認している.しかし,実機への適用における検証は行っておらず,遅延や機械的振動などに対する課題や効果は未知であった.そこで,本課題では実機実験のために必要となる実験システムを構築し,さらに,操作入力として筋電信号(EMG)処理システムを開発する.そこでは,これまでジョイスティック操作を想定して提案した入力予測フィルタリング手法を筋電信号へ応用し,その有効性について実験検証を行う.また,操作者の入力特性の変化に着目した熟達評価指標を確立し,提案するサブリミナルキャリブレーションの熟達支援効果についても検証する. H22年度は,実験システムの構築,操作者の入力決定特性に基づく熟達評価,およびEMG操作入力の基礎解析を行った、実験システム構築においては,直動型リニアアクチュエータ制御システムを構築し,反力推定オブザーバによる力検出を実装した,また,操作入力特性については,複合ニューラルネットワークによる操作入力決定の時系列要因情報を推定する手法を提案し,その有効性が確かめられた.EMG計測については,ジョイスティック入力時とEMG入力時の操作入力量について比較解析を行い,EMGが入力指令値として有効であることを明らかにした.
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Research Products
(3 results)