2010 Fiscal Year Annual Research Report
0.1nm変位での転がり摩擦挙動の特性解明と超高精度位置決め制御への応用
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22760202
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Research Institution | Toyota National College of Technology |
Principal Investigator |
田中 淑晴 豊田工業高等専門学校, 機械工学科, 講師 (70455137)
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Keywords | 超精密位置決め / 直動転がり案内 / 非線形摩擦モデル |
Research Abstract |
直動転がり案内を用いた位置決め装置にて,サブナノメートルレベルの変位領域での転がり摩擦挙動を解明するため,リニアモータ駆動の装置にて微小変位領域における摩擦挙動の測定を行った.フィードバック制御用の34pm分解能を有するリニアエンコーダによって変位を測定し,そのときに生じる印加力はモータへの電流指令値を基にて算出した.また,同時に1.25nm分解能を有する静電容量式変位センサとカレントプローブによる外部測定も同時に実施した.変位とそのときに生じる印加力の関係を示す非線形ばね特性と呼ばれる摩擦挙動について,デジタルローパスフィルタを用いて10nm変位の振幅にて測定できた.その結果,10nmの微小な変位振幅の領域においても非線形ばね特性は線形とはならずヒステリシスを生じていることが分かった.これらの結果から,0.1nm分解能での変位による非線形ばね特性の摩擦挙動を示すことができた.直動転がり案内の減衰に関する項目については,インパルスハンマリング試験を実施した結果,加振する大きさによって減衰の大きさが変化し非線形となることが分かった.そのため,減衰パラメータが加振力の大きさに依存するまたは変位の大きさに依存するとした数式を考慮し,非線形摩擦モデルにおける減衰パラメータの同定法の確立を目指している.また,研究実施予定より先んじて非線形摩擦モデルに用いられる各パラメータの自動同定法の確立を目指し,遺伝的アルゴリズムを基としたパラメータ調整法を試行中である.
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Research Products
(2 results)