2011 Fiscal Year Annual Research Report
カーボンナノコイル上への触媒金属微粒子の高分散担持と高性能燃料電池開発
Project/Area Number |
22760208
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
須田 善行 豊橋技術科学大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (70301942)
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Keywords | カーボンナノコイル / 直接メタノール型燃料電池 / Pt/Ru触媒 / 膜-電極接合体 / 化学気相合成法 / ポリオール法 / 透過型電子顕微鏡 / 3次元可視化機能 |
Research Abstract |
ナノメートルサイズのコイル状炭素物質であるカーボンナノコイル(CNC)が燃料電池の触媒担持材料として有用であるかを評価するため,最終年度の平成23年度は主として以下の3点について実験的に検討を行った。 1.DMFC電極の作製ならびに燃料電池セルとしての発電性能の評価 まず,昨年度の研究で得た触媒担持CNCを詳細に分析したところ,粒径が8.0nm程度のPtがCNCに担持されたこと,また合金化したPtとRuが担持されたことを確認した。各々の触媒を空気極(カソード)ならびに燃料極(アノード)に用いて,両電極で電解質膜を挟んだ構造の膜-電極接合体(MEA)を作製した。作製したMEAを日本自動車研究所(JARI)標準セルに組み込み,メタノールを燃料として発電性能(開放電圧,最大電流密度,最大電力密度)を評価した。 2.CNCと他の炭素ナノ材料との比較 CNC以外の炭素ナノ材料として当研究室で開発したAcB(アークブラック)とVulcanとを用い,それぞれに触媒を担持した。これら3種類の触媒について,燃料極ならびに空気極での発電性能を比較した。本比較において反対側の電極には田中貴金属社製の触媒を使用し,Pt単位重量あたりの発電電力密度を測定した。結果として,燃料極ではVulcan→CNC→AcB,空気極ではCNC→Vulcan→AcBの順に高い電力密度が得られた。 3.研究のまとめ 発電性能評価後のMEAの断面を走査型電子顕微鏡で観察したところ,CNCを用いた電極には多くの空隙を確認した。これはCNCを用いた電極が最も低い圧縮密度であった測定結果を裏付ける結果である。本研究結果において,電極内に空隙を有する構造を持つCNCが燃料電池電極の特に空気極に向いた材料であることが明らかとなった。
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Research Products
(61 results)
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[Journal Article] Microorganism mediated synthesis of reduced graphene oxide films2012
Author(s)
Y.Tanizawa, Y.Okamoto, K.Tsuzuki, Y.Nagao, N.Yoshida, R.Tero, S.Iwasa, A.Hiraishi, Y.Suda, H.Takikawa, R.Numano, H.Okada, R.Ishikawa, A.Sandhu
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Journal Title
Journal of Physics : Conference Series
Volume: 352
Pages: 012011
DOI
Peer Reviewed
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[Presentation] 水素含有および水素フリーDLC膜の加熱に伴う構造変化2012
Author(s)
角口公章, 奥田浩史, 柏木大幸, 田上英人, 須田善行, 滝川浩史, 神谷雅男, 瀧真, 長谷川祐史, 石川剛史, 辻信広
Organizer
第59回応用物理学関係連合講演会
Place of Presentation
早稲田大学
Year and Date
20120315-20120318
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[Presentation] 水素フリー高密度DLC膜のパターニング,単離およびハンドリング2012
Author(s)
田上英人, 柏木大幸, 奥田浩史, 須田善行, 滝川浩史, 川島貴弘, 柴田隆行, 清原修二, 田口佳男, 杉山嘉也, 小俣有紀子, 神谷雅男, 瀧真, 長谷川祐史, 辻信広, 石川剛史
Organizer
第59回応用物理学関係連合講演会
Place of Presentation
早稲田大学
Year and Date
20120315-20120318
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[Presentation] 水素フリーダイヤモンドライクカーボン膜の半導体性評価2011
Author(s)
田上英人, 柏木大幸, 奥田浩史, 角口公章, 須田善行, 滝川浩史, 神谷雅男, 瀧真, 長谷川祐史, 辻信広, 石川剛史
Organizer
平成23年度電気関係学会東海支部連合大会
Place of Presentation
三重大学
Year and Date
20110926-20120927
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[Presentation] 水素含有ダイヤモンドライクカーボン膜の昇温脱離質量分析と熱処理による特性変化2011
Author(s)
角口公章, 柏木大幸, 奥田浩史, 田上英人, 須田善行, 滝川浩史, 神谷雅男, 瀧真, 長谷川祐史, 辻信広, 石川剛史
Organizer
平成23年度電気関係学会東海支部連合大会
Place of Presentation
三重大学
Year and Date
20110926-20120927
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[Presentation] フィルタードアーク蒸着で形成したDLC膜の酸素イオンエッチング2011
Author(s)
柏木大幸, 奥田浩史, 角口公章, 田上英人, 須田善行, 滝川浩史, 神谷雅男, 瀧真, 長谷川祐史, 辻信広, 石川剛史, 清原修二, 田口佳男, 杉山嘉也, 小俣有紀子
Organizer
平成23年度電気関係学会東海支部連合大会
Place of Presentation
三重大学
Year and Date
20110926-20120927
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[Presentation] Patterning of Tetrahedral Amorphous-Carbon Film by Electron Beam Lithography and Pick Up from Si-Wafer in Focused Ion Beam System2010
Author(s)
H.Tanoue, T.Kashiwagi, H.Okuda, Y.Suda, H.Takikawa, M.Kamiya, S.Kiyohara, T.Kawashima, T.Shibata, Y.Taguchi, Y.Sugiyama, Y.Omata, M.Taki, Y.Hasegawa, N.Tsuji, T.Ishikawa
Organizer
4th International Symposium on Advanced Plasma Science and its Applications for Nitrides and Nanomaterials
Place of Presentation
中部大学(愛知県)
Year and Date
20100304-20120308
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[Book] Carbon Nanotubes/Book 22011
Author(s)
Yoshiyuki Suda, Hirofumi Takikawa, Hideto Tanoue (分担執筆)
Total Pages
37-70(34)
Publisher
INTECH http://www.intechopen.com/articles/show/title/syntheses-and-electronic-applications-of-helical-carbon-nanofibers
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