2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22760215
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Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
名取 賢二 青山学院大学, 理工学部, 助教 (70545607)
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Keywords | ハプティクス / ネットワーク化制御 / 通信制約 / むだ時間 / バイラテラル制御 |
Research Abstract |
本年度の研究実績は、主として次の二つに集約される。一つ目は、時変むだ時間が制御システムに及ぼす影響についての詳細な解析とそれに基づく時変むだ時間システムのモデリングである。この研究では、時変むだ時間が制御システムおよびむだ時間補償法の性能にどのような影響を及ぼすかについて、さまざまなタイプの時変むだ時間を用いて解析・検証した。その結果、時変むだ時間の動的特性に依存してシステムの出力に現れる影響が異なることが明らかになった。また、それらの結果および規則性に着目し、時変むだ時間が存在する場合のシステムのモデリングについて検討を行った。このモデリングに基づいて適切な制御系設計を行うことができれば、さまざまな時変むだ時間が存在するネットワーク化制御システムにおいて有効な制御手法を確立することが可能となる。次に、二つ目の研究実績はシステム結合体の表現方法の確立とそれに基づいた結合構造の変化についての解析である。この研究では、多数のサブシステムがネットワークを介して結合しているシステム結合体において、その結合構造のみならず、結合で生じるむだ時間を同時に表現することが可能な表現方法を確立した。また、その表現方法に基づき、結合構造の変化や結合におけるむだ時間がシステム結合体の特性にどのような影響を及ぼすかについて解析した。この結果を用いることで、良好な通信および制御性能を維持するための適切な結合構造変化を実現するアルゴリズムを構築することが可能となる。上記二つの研究実績以外にも、ハプティックネットワークの安定運用を実現するための通信システムのモデル化に取り組んだ。さらに、ハプティックネットワーク全体の性能評価指標の確立にも取り組み、前述の各研究成果がハプティックネットワーク全体の性能をどのように向上させるかについて解析・検討した。
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Research Products
(4 results)