2012 Fiscal Year Annual Research Report
人体詳細モデルを用いた低周波領域における人体インピーダンスの基礎研究
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22760218
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Research Institution | 香川高等専門学校 |
Principal Investigator |
太良尾 浩生 香川高等専門学校, 電気情報工学科, 准教授 (00321498)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 人体インピーダンス / 皮膚インピーダンス |
Research Abstract |
IEC-60479では,ショック電流によるヒトや動物への影響に関して,電気保全のために実測された人体インピーダンスのデータが収集されている。一方で,日米欧では解剖学的に詳細な人体数値モデルが開発されている。本研究では,そのような人体数値モデルを用いて人体インピーダンスを推定できるよう,数値解析するシステムの構築することである。 人体組織の導電率は個体差や測定条件によって異なるデータが報告されている。さらに,人体の主に筋肉や骨の導電率は異方性であることが知られている。したがって,より現実的な人体インピーダンスの推定が行えるように,皮膚などの組織導電率を変化させた場合,筋肉導電率の異方性を考慮した場合や,電極面積による人体インピーダンスへの影響について検討を行った。その結果,皮膚の湿潤状態によって皮膚インピーダンスが大きく異なり,また,人体インピーダンスは実測されたデータよりも全体的に大きく見積もられることが分かった。電極面積に関しては,単に面積の大きさだけではなく,電極の取付け位置(足の裏面や手のひら)によってインピーダンス値へ与える影響が異なった。すなわち,足裏面では電極面積が人体インピーダンスへ直接関係してくるが,手のひらでは電極面積が大きく影響することはなかった。これは,電流経路と電極面積の位置関係に関係していると考えられる。 この他,商用周波数帯だけではなく,40Hzから400kHzまでの周波数帯に拡張して人体インピーダンスの数値解析を行った。この場合,各組織の誘電率を含む複素導電率として試みた。その結果,1kHz程度までの低周波領域では皮膚インピーダンスの影響が大きく,人体インピーダンスの中で大きな割合を占めた。しかし,数10kHzを超えると皮膚インピーダンスはほとんどゼロとなり,人体インピーダンスは内部インピーダンスとほぼ等しくなった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)