2010 Fiscal Year Annual Research Report
NBTIの解明のため超薄膜金属を用いたMOS構造内の元素拡散のその場観察
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22760222
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
趙 明 東北大学, 金属材料研究所, 助教 (50512224)
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Keywords | NBTI / ERDA / RBS / 超薄型連続金属膜 |
Research Abstract |
H22年度に電子ビーム蒸着法及び低エネルギー(500eV)イオンビームエッチングを用い金属薄膜の作製を行った。しかし、高精度のRBS実験結果によると、膜厚均一性が不十分であり、ERDAで測定したH分布の均一性も十分でないことが分かった。不均一性の原因として、ビームのエネルギーがこの試験に高すぎることを解明した。実験結果を解析し、様々なビームのエネルギーを試した結果、50eVおよびそれ以下のエネルギーでは膜の均一性が保証されることが分かった。その結果に基づき、スパッタおよび50eVイオン照射を用い、厚さ3nmの均一金属膜を作製した。また、スパッタ蒸着法により適切な化学量論組成をもつ3nm厚さのHfO_2ゲート膜の作製を行った。 H22年度に以下のような成果が得られた。 1.超薄型連続金属膜の作製 NBTI解明のため、電子デバイスの構造の一部である絶縁層の上に均一な電位を提供する金属薄膜の作製を完了した。特に、スパッタ蒸着法を用い厚さ3nmの金属膜を基均一に蒸着するため、60°の入射角度の50eVのAr+イオン照射が行えるよう装置を改造し、薄膜の均一性の向上を達成することができた。また、この間に、電界放射走査電子顕微鏡(FE-SEM)による観察および電気抵抗測定により、イオン照射のパラメータの最適化を行った。 2.high-k薄膜の作製 現在、市販の電子デバイスでは高誘電率層high-kを主に使用している。高温耐性を向上するため、SiO2ゲート絶縁膜の代替品としてHfO_2が主に考えられている。本研究では、スパッタ蒸着法を用いて作製したHfO_2ゲート絶縁膜層に対し、High-k材料とSiの界面のストレスの影響に関して測定実験を行った。RBS実験結果から、スパッタ蒸着法を用いて均一な3mm厚のHfO2ゲート膜を調製することが出来ることを示した。
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Research Products
(4 results)