2011 Fiscal Year Annual Research Report
シリコン上への高品質ハーフメタルフルホイスラー合金形成技術とスピン注入技術の創出
Project/Area Number |
22760226
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
周藤 悠介 東京工業大学, 像情報工学研究所, 特任助教 (80523670)
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Keywords | スピントロニクス / エピタキシャル / 先端機能デバイス / 磁性 |
Research Abstract |
本研究課題では,シリコンCMOSテクノロジーの微細化に頼らない新たな機能向上の方法として,スピントロニクスの概念をシリコンテクノロジーに導入した"シリコン・スピントロニクス"技術の確立・展開する.その中で最大の課題は,シリコンチャネル中へのスピン注入/検出/操作技術の確立である.そこで本課題では,高効率のスピン注入源およびスピン検出器として有望なハーフメタル・フルホイスラー合金(Co_2FeSi,Co_2FeGe等)をシリコンプラットホーム上へ高品質にエピタキシャル形成する手法の開発,および,シリコンチャネル中におけるスピンの挙動を把握・操作することに最適化したデバイスの設計・作製技術の開発を進め,最終的にシリコン・スピントロニクスのキーデバイスであるスピンMOSFET作製のための基盤技術の確立を目指す.平成23年度は,Si基板上に,結晶性のスピネル(MgAl_2O_4)膜を形成し,その上にフルホイスラー合金Co_2FeSi強磁性電極を高品質に形成する手法を見出した.MgAl_2O_4障壁はごく薄い膜厚(~1nm)で強配向の多結晶となり,かつMgO同様にスピンフィルター効果が期待できることから,ハーフメタルCo_2FeSi電極/MgAl_2O_4トンネル構造をもって,Siチャネルに対して非常に高効率なスピン注入源となることが期待される.また,シリコンチャネルに対するスピン注入・検出を高感度に測定可能な非局所配置マルチターミナルデバイスの設計を引き続きデバイスシミュレータを用いて行った.これらの技術は,Siチャネル(およびGeチャネル)スピン注入・検出デバイス作製のための基盤となる.
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Research Products
(1 results)