2011 Fiscal Year Annual Research Report
ミストの特性を利用した応用技術の開発I -電子デバイス作製技術の為のミスト法-
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22760232
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Research Institution | Kochi University of Technology |
Principal Investigator |
川原村 敏幸 高知工科大学, ナノテクノロジー研究所, 講師 (00512021)
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Keywords | ミスト(液滴) / 大気圧プロセス / 化学気相成長(CVD)法 / 液滴の挙動 / 反応メカニズム / 金属酸化物薄膜 / デバイス作製工程の非真空化 / 薄膜トランジスタ(TFT) |
Research Abstract |
申請者が学生の頃より開発を進めてきたミスト法は、電子デバイスを構成する機能薄膜をより低コストかつ省エネルギに作製する為の新技術として期待され、最近では各所での開発がすすめられるようになってきた。しかしながら、そのメカニズムに関してはほとんど知見がなく、本助成によりそのメカニズムを解明する為の研究を進めてきた。昨年度、薄膜成長時における液滴の挙動が判明し、ミスト法が高温時(>約150℃)には、化学気相成長(CVD)であることを明らかにした。本年度はまず、その結果について論文にまとめた。またCVD法であることから、大面積に亘り容易に均質膜の作製が出来ると期待し、φ100mm基板に対応した装置を試作、様々な金属酸化物薄膜の均質化に関する実験を進めた。 一方で上記試作機を利用し薄膜トランジスタの作製を試み、作製工程の非真空化を目指した。最近では薄膜トランジスタ(TFTの作製工程の非真空化は、スピンコート法による半導体層作製などで試されている。しかしながら全プロセスを非真空化出来なければ、結局真空工程が必要となる為、環境負荷低減にならない。全行程の非真空化はスピンコート法では難しいが、ミストCVD法にはその可能性が認められる。そこで、絶縁層及び活性層をミストCVD法で作製した酸化物TFrの形成を試み、評価を行った。高誘電材料として期待される酸化アルミニウム(Alox)を絶縁層に、アモルファスSiよりも高移動度が期待できる、酸化亜鉛(ZnO)、もしくは、酸化インジウムガリウム亜鉛(IGZO)を半導体層とした。その結果ZnOを活性層に持つ酸化物TFTはあまり良い結果を得ることができなかったが、IGZOを活性層に持つ酸化物TFTは他で報告されている結果と同様の性能を発揮するものを形成する事に成功した。この研究から、薄膜内の組成比や不純物を制御する事で、より高性能な酸化物TFTの作製が出来る可能性があることを見出した。
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Research Products
(11 results)