2010 Fiscal Year Annual Research Report
動画像キューブからの時空間平面抽出による動き予測と動画像符号化への応用
Project/Area Number |
22760263
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
田中 雄一 宇都宮大学, 大学院・工学研究科, 助教 (10547029)
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Keywords | 動画像符号化 / 動き予測 / 動き補償 |
Research Abstract |
本年度は,動画像におけるブロックに基づく動き予測の高速化,及び動きベクトルの再構成による予測フレームの画質向上を図った.動き予測の高速化においては,適切な閾値を動きベクトル探索の際に用いることにより,予測フレームの画質劣化を抑えながら動き予測を最大2倍程度の速度向上を達成した.また,動きベクトルの再構成に関しては,ブロック予測の際の誤差を利用し,それをブロック境界付近の動きベクトルへ適切に反映することにより,擬似的に可変サイズの動き予測を実現した.また,本手法を動き補償を利用したフレーム補間へ用いることにより,補間フレームの画質向上を確認できた. 時空間平面の切り出しに関しては,問題を空間方向,すなわち2次元平面におけるオプティカル・フローの抽出と捉えることにより,静止画像に対して曲線を抽出する手法を実現した.具体的には,seam carvingと呼ばれる画像のリサイズ手法を改良し,抽出する曲線を保存するためのビットレートを減少させることに成功した.本手法を画像のリサイズ・画像符号化へ応用した.結果として,良好な画像のリサイズ(retargeting)結果及び低ビットレートにおける画像圧縮性能の向上を得た.本手法は抽出した曲線の情報に必要なビットレートを1/100程度まで大きく減少させたことに意義があり,これは時空間平面の抽出を動画像符号化へ応用する際にも,動きベクトル情報の減少という点で大きな効果があると言える.
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Research Products
(9 results)