2010 Fiscal Year Annual Research Report
マルチセル環境における空間リソース制御法に関する研究
Project/Area Number |
22760272
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
西森 健太郎 新潟大学, 自然科学系, 准教授 (90500611)
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Keywords | 空間リソース / 中継局 / マルチセル / 干渉除去 / 伝搬損失 |
Research Abstract |
本研究では,マクロセル環境において,セル内の基地局が端末や中継局と協調して周辺の干渉を監視制御するとともに,空間・周波数のリソースの動的制御により周波数資源を有効活用する手法を複数提案し,計算機シミュレーションによりそれらの有効性を示すことを目的としている. 今年度は,まず,マクロセル環境を評価するためのシミュレーションツールを作成した.このツールでは,異なるサービスエリア,伝搬特性(フェージング,伝搬損失)をもつ環境を構築することができる.MIMO伝送による特性の影響を考慮できる. また,異なるセルサイズの環境(マクロセル(例:WiMAX)とピコセル(例:無線LAN)が混在する環境)を想定した場合における,アンテナの指向性と伝搬損失の違いによる相互の干渉量を定量的に評価した.その結果,ピコセルからマクロセルに対する干渉量はかなり小さく,特にマクロセルが指向性アンテナを用いる場合,その影響を小さくできることを明らかにした.本成果は,IEICE Transaction on Communicationに論文投稿し,採録された(2011年5月掲載予定). 次に,中継局を配置した場合の基本特性を明らかにした.今年度は,送信局1受信局,送信局/中継局,中継局/受信局における,i)伝搬損失の違いによる通信容量評価,ii)ライスファクタの違いによる通信容量評価を主に検討した.その結果,中継局と受信局の伝搬損失係数は4以下であれば従来の方法よりも高い特性を示すことを明らかにした.また,中継局は基地局側に配置するほうが高い通信容量を得ることを計算機シミュレーションで明らかにした.本成果は2010年5月のアンテナ・伝播研究会にて発表した.
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Research Products
(2 results)