2011 Fiscal Year Annual Research Report
中途失明者を対象とするナビゲーションマップを用いたウェアラブルシステムの研究開発
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22760290
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
渡辺 寛望 山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 助教 (30516943)
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Keywords | ナビゲーション / 階推定 / 地図構築 / 中途失明者 / ウェアラブル / センサ融合 |
Research Abstract |
中途失明者を対象として,安全に単独歩行を支援するシステムを研究開発する.中途失明者はメンタルマップの確立が困難であったり,不安や恐怖から単独歩行ができない場合が多い.本研究では,安全に歩行可能な通路地図に,危険な場所やランドマークなどの付加情報を追加したナビゲーションマップを用いて,より安全な単独歩行を支援することを目的とする.本研究では,システムを3つの機能に分けて機能ごとに研究開発する.1つ目の機能である障害物検出機能については,有効な方法を提案し実装している.2つ目の機能であるナビゲーション機能については,昨年度,複数のセンサ情報を用いた自己位置推定方法について提案し,システムへの実装,評価を行っている. 本年度は自己位置推定結果の環境に対する信頼性の考察を行った.環境中に窓ガラスのようにスキャン式レンジセンサのレーザを反射する物体がある場合には,自己位置推定結果が正しく得られない割合が高いことから,マップマッチングの際に用いる指標として定義したマップ類似度に環境情報を加える必要があることを示した.これにより,自己位置推定の正確さの向上とロバスト性の向上が見込める. さらに,3つ目の機能であるナビゲーションマップ作成機能については,通路地図を作成し,通路地図に階段などの付加情報を追加して,複数のマップをリンクさせたナビゲーションマップを作成した.ナビゲーションマップを用いて,階移動を含めた自己位置推定を行い,自己位置推定に対して有効であることを確認した.
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