2010 Fiscal Year Annual Research Report
RGB画像を利用した血管内皮機能イメージング装置の試作研究
Project/Area Number |
22760296
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
西舘 泉 東京農工大学, 大学院・工学研究院, 講師 (70375319)
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Keywords | 可視化 / 皮膚色素 / ヘモグロビン / 血液 / 血管内皮機能 / 血管拡張性指標 / RGBカメラ |
Research Abstract |
本研究課題の目的は、ヒト血管内皮機能情報分析のために簡易な拡散反射分光画像計測システムを試作・開発し、血管拡張・収縮性の非侵襲イメージングを実現することである。 本年度の研究では、はじめに光源、ライトガイド、RGBカラーCCDカメラ、光学部品固定装置及び画像取り込み用PCから成る画像取得装置を構築した。次に、皮膚のRGB画像から表在動脈及び静脈血管の拡張性指標を独立に求める方式を検討した。RGBの3応答量からXYZ表色系を介して皮膚表在血管の酸化血液量と還元血液量を推定する変換マトリクスを作成し、血流遮断解除直後の酸化・還元血液量の時系列応答曲線から静脈血流出量と動脈血再還流量を算出するアルゴリズムを考案し、RGB画像から血管拡張性指標の2次元可視化を行なう新しい方式を開発した。さらに、開発したアルゴリズムを基に血管拡張性指標の2次元分布を再構成・画像表示を行なうための計測システムを試作した。カメラコントロール、画像取得及び伝送はIEEE1394FireWireケーブルを介してリアルタイムで行い、AVIフォーマットによる動画ファイルをPC内に保存し、1フレーム毎のオフライン処理による解析と結果の表示が可能であることを確認した。また、RGB画像からウイナー推定法に基づき可視域(450-700nm)のマルチスペクトル画像を推定し、重回帰分析に基づき皮膚表在血管の酸化血液量と還元血液量を推定する方式を新規に開発した。 以上の研究成果については、国内学会「日本光学会年次学術講演会Optics & Photonics Japan 2010」にて2件の論文発表を行っている。また、国際雑誌"Journal of Biomedical Optics"に"Non-invasive imaging of human skin hemodynamics using a digital RGB camera"のタイトルで論文を投稿し、現在査読中である。
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Research Products
(3 results)