2011 Fiscal Year Annual Research Report
直接検波方式アイセーフ・ドップラーライダーの高効率化
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22760302
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
柴田 泰邦 首都大学東京, システムデザイン研究科, 助教 (10305419)
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Keywords | ライダー / 風向風速測定 / 直接検波 |
Research Abstract |
本研究は、目に安全な波長1.5μmのレーザを光源とする直接検波方式のドップラーライダーの受光部について、大気散乱光に含まれるドップラーシフト成分を従来のFBG方式より高効率で検出する、波長1.5μmの光学フィルターを用いた新たな方式の技術確立を目指すものである。今年度は、前年度設計した干渉フィルターを用い、ドップラー検出感度の測定、超音波風速計を用いた検証実験及びFBG方式との比較を行った。干渉フィルター方式のドップラー検出感度は従来のFBG方式と比較して半分になった。しかし、空間配置が可能な干渉フィルターを用いることにより、散乱光の結合効率が10%と低いシングルモード光ファイバーで構成されるFBGフィルターより損失が低減され、トータルの効率はFBG方式と比較して50%向上した。今回、干渉フィルターを3枚重ねて急峻なエッジを得たため、最大透過率が30%と低下し、大幅なトータル効率の改善は見られなかったが、1枚の低損失干渉フィルターを用いることで大幅な効率改善が見込まれる。超音波風速計を用いたドップラーライダーとしてのシステム誤差の検証実験では、ドップラーライダーとの差は0.2m/sとFBG方式とほぼ同等のシステム誤差であることが実証された。これらの結果から、受光部の高効率化が実証され、本方式の有用性が確認された。
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