2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22760306
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Research Institution | Osaka Institute of Technology |
Principal Investigator |
小池 一歩 大阪工業大学, 工学部, 准教授 (40351457)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 酸化亜鉛 / 五酸化タンタル / 溶液ゲートトランジスター / pHセンサー / アプタマー / 免疫グロブリン / 免疫センサー |
Research Abstract |
最終年度(当該年度)は,前年度に引き続き溶液ゲート電界効果トランジスタ(SGFET)の性能向上を目指して,チャネル層であるInドープ酸化亜鉛(ZnO)膜およびゲート絶縁層である五酸化タンタル(Ta2O5)膜の作製条件の最適化を行った.膜への損傷が抑えられる新対向ターゲットスパッタ法でガラス基板上に300℃加熱成膜したところ,高品質で緻密な膜が形成され,チャネル層の電気特性はもちろん,絶縁層の薄膜化にも成功した.その結果,SGFETの電流ドリフトが低減され,かつ,伝達コンダクタンスが約一桁向上した.また溶液ゲート表面へのアミノシラン分子の修飾と架橋法によるIgG核酸分子アプタマー(リンカーとしてアミノ基を付加した特注のRNAアプタマー分子を使用)の固定化技術の開発に着手した.ここで用いたアプタマーの分子量はIgG抗体の約1/20と小さいため,検出対象であるIgG抗体が溶液とゲート絶縁膜の界面に形成される電気二重層内でアプタマーと結合する.その結果,電荷を持つ抗体の吸着を高感度検出できる.溶液ゲート部分にIgGアプタマーを固定化した後,素子をリン酸緩衝溶液に浸漬させて,ドレイン電圧とゲート電圧を印加した状態で,IgG濃度を0~2.8μmol/リットルまで段階的に変化させた.その結果,濃度が変化するたびにドレイン電流が上昇(応答速度は約10秒)することが判った.当該素子がIgGを検出する免疫センサーとして機能することを初めて明らかにした.溶液ゲート表面へのアプタマー固定化プロセスを最適化して緻密に固定化できれば,さらに低濃度のIgG検出が可能となり,実用デバイスへの展開が促進される.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(11 results)