2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22760309
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
岩谷 靖 弘前大学, 大学院・理工学研究科, 准教授 (10400300)
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Keywords | 計測工学 / 制御工学 / アクティブセンシング |
Research Abstract |
センサシステムの状態(センサの位置・姿勢など)を能動的に制御しながら行うセンシングをアクティブセンシング(能動計測)と呼ぶ。アクティブセンシングは,観測空間を拡大するだけでなく,多様な計測環境に柔軟に対応可能である特徴を持つ。本年度は,アクティブセンシング問題の中でも多数のセンサノードを切り替えてセンサネットワークの省電力化を図るセンサスケジューリング問題と,複数の能動カメラを用いて多様な情報を得るための能動カメラ制御問題をそれぞれ一般化して定式化し,体系的に解くための手法を確立した。センサスケジューリング問題は,単一種類センサ群/複数種類センサ群,制御問題/計測問題,時不変システム/時変システム,通信コストの有無,など計測制御問題で標準的に考察される問題を取り扱うことができる。またこれらのサブ問題の解が,センサスケジューリングの標準問題に対して,それぞれの役割を持つ剰余項を加えることで得られることを明らかにした。すなわち,標準問題に対する差異の形で,一般化センサスケジューリング問題を体系化した。能動カメラ制御問題では,設定された複数目的関数に対して目的関数の順位付けを行い,冗長ロボットに対するタスク関数アプローチを適用することで,能動カメラ群が適切に制御できることを明らかにした。同時に,能動カメラを制御するために従来提案されていた指標が,複数能動カメラを制御するには不適切であることを示し,それに代わる新たな指標(目的関数)を提案し,その指標の性質を明らかにした。
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