2012 Fiscal Year Annual Research Report
コンクリートに収縮をもたらす骨材の空隙構造に関する基礎的研究
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22760329
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
吉田 亮 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (40548575)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 空隙構造 / 骨材 / 乾燥収縮 / セメント硬化体 / コンクリート / インクボトル |
Research Abstract |
本研究課題では,1)骨材の空隙構造の把握と2)収縮特性の検討を行い,種々の骨材における特性値のデータを拡充すること.そして,骨材の収縮現象について空隙構造を基に検討した.以下に本課題において得られた研究成果を示す. 1)骨材空隙構造の把握 空隙構造の測定には,水銀圧入法およびガス吸着法を用いた.水銀圧入法では骨材の直径10 nm以上の空隙を,ガス吸着法では10 nm以下の空隙と比表面積を測定した.既往研究でも報告されているように,収縮が大きい骨材にはガス吸着で測定される微細で比表面積の大きな空隙が多く存在することが分かった.本研究では10 nm以上の比較的大きな空隙構造に大きな差異がないことを示した.これは骨材吸水率だけでは収縮の大きさを判断し難いことを裏付ける結果である. 2)骨材収縮特性の把握 骨材の収縮量と空隙構造の間には相関関係が確認された.既往の研究において報告されているように比表面積の大きな微細空隙との相関が高いことが確認された.この骨材の収縮量とその骨材を用いたコンクリーと供試体の収縮量には高い相関が得られた.またR.H.60%一定の乾燥環境であれば,骨材の水分率とコンクリートの収縮にも相関関係があることがわかった. しかし,実環境におけるコンクリートの乾燥収縮を予測するためには,骨材の空隙構造を考慮するだけでは不十分であり,セメントペーストにおける遷移帯や毛細管空隙,そしてゲル空隙など,R.H.10~100%の変化に対応した各種空隙ネットワークにおける水分移動を考慮する必要があることがわかった.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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