2011 Fiscal Year Annual Research Report
地震災害時の走行車情報を用いた道路被害推定システムの構築
Project/Area Number |
22760342
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
秦 康範 山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 准教授 (70360849)
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Keywords | 減災 / 自然災害 |
Research Abstract |
平成23年度は,主に3点について検討を行った.以下,その結果について述べる. 【道路被害と車両走行パターンの分析】 大規模地震時に想定される道路被害と車両走行パターンについて,まず既往の研究成果をベースに分類し,走行パターンからどういった被害の抽出が可能なのか整理した.次に,自動抽出が可能なアルゴリズムについて検討した. 【車両走行データの計測・分析】 上記の車両走行パターンを分類することができる適切な車両走行データが得られるような,計測・分析方法について検討を行った.本研究では災害により,1.道路閉塞,2.片側通行,の2種類の走行を行う事例について検討を行うこととした.1.についてはがけ崩れ等により道路が全面的に閉塞するような状況について,2.については法面が崩落し道路の片側一車線を土砂が覆っている状況を想定している. 次に,上記の被害形態を想定した実験走行を行った.具体的には,GPS/加速度センサーからなる計測装置を用いて,様々な走行パターンについて実験走行を行い,データを収集した,収集したデータについて分析を行い,走行パターンに応じた走行データが得られていることを確認した. 【道路状況判別アルゴリズムの開発】 得られたプローブカーデータ(緯度経度,時間,方向,加速度など)を使って,通行可能な道路,道路被害が推定される箇所の判別を行うアルゴリズムの開発を行った.開発したアルゴリズムの精度については課題があるものの,おおよそ被害箇所を抽出可能なアルゴリズムを試作ができた.今後は精度向上に向けたさらなる改良が求められる.
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