2010 Fiscal Year Annual Research Report
精密小型加振機を用いた構造センシングシステムの開発
Project/Area Number |
22760347
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
佐伯 昌之 東京理科大学, 理工学部・土木工学科, 講師 (70385516)
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Keywords | 精密小型加振機 / FM制御 / 周波数応答関数 / 無線センサネットワーク / 時刻同期 / 高精度・高分解能 / 構造センシング |
Research Abstract |
本研究は,従来困難であった構造物の高次モードや減衰定数までも高精度に同定する新しい構造センシングシステムの開発を最終目的とする.この構造センシング手法の特徴は,極めて高精度な精密小型加振機と,加振機と無線センサネットワークの高精度時刻同期にある. 平成22年度の開発目的は,1)精密小型加振機の設計及び開発,2)精密小型加振機のFM制御化,3)無線センサネットワークとの時刻同期,4)高次モード同定アルゴリズムの開発であった.本年度は,この当初の予定通り順調に研究が進展し,十分満足のいく成果が得られている.精密小型加振機は実橋梁を対象とする試作1号機と,室内小規模実験が可能な2号機を開発した.精密小型加振機のFM制御化も実現しており,同時に数十成分の周波数応答を高精度に取得できるようになっている.また,精密小型加振機と無線センサネットワークの時刻同期にも成功しており,従来にない高精度・高分解能の周波数応答関数を取得できるようになっている.高次モード同定アルゴリズムも,基本的な考え方が整備され,パラメータ推定などの数値シミュレーションを実施できるまでになっている. 平成23年度は実際に実験を通じて本システムにより構造センシングが可能であることを示す予定であるが,そのための基礎準備は平成22年度で完全に終了したと言える成果が得られている. 平成22年度の成果を論文投稿や学会発表するための準備を進めているところである.
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