2012 Fiscal Year Annual Research Report
土粒子と間隙水の直接表現に基づく数値計算ツールの高度化
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22760353
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
森口 周二 岐阜大学, 工学部, 助教 (20447527)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 地盤材料 / 直接計算 / 数値解析 |
Research Abstract |
昨年度までに3次元化および並列化を進めた解析プログラムをベースとして,同的負荷分散を考慮して個別要素法の並列化計算を効率化し,そのプログラムを用いて不飽和土の挙動を再現することを試みた. 本研究で採用している地盤材料の直接計算手法は,土粒子サイズよりも細かい解像度で流体の挙動を表現するため,その適切な解像度を知る必要がある.そのため,まず,粒子サイズに対して必要となる流体計算格子の解像度について検討を行った.この検証により,解析条件が明らかとなったが,同時に適切な精度で不飽和土の挙動を直接再現するためには,極めて高い計算機能力が必要であることが明らかとなった.特に不飽和土の挙動再現のためには手法上の問題である流体の体積変化が大きなネックとなることが確認された. そこで,3次元解析に関して,現象を再現するための適切な解析条件について検証を行い,情報のとりまとめを行った.その結果,土内部が飽和した条件で土粒子が空間に固定された条件であっても,粒子の直径に対して流体の計算格子のサイズは10分の1以下とする必要があることが確認された.つまり,3次元解析においては,1つの粒子に対して1000以上の流体格子を必要とすることを意味する.また,粒子が自由に運動し,なおかつ不飽和のように土粒子間の間隙の中に自由表面が存在するような場合は,さらに流体計算の解像度を向上させる必要があることが確認された.また,粒子表面に配置する相互作用を表現するための格子は,流体計算用の格子のサイズと同等である必要があることが確認された.これらの情報は,現象を正確に表現するための解析条件を定める重要なものである.不飽和土の挙動を定量的に再現するというレベルには達しなかったものの,今後の研究に対して重要な情報を整理した.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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