2012 Fiscal Year Annual Research Report
河川環境保全・再生のための流水・流砂現象の高精度予測技術に関する研究
Project/Area Number |
22760369
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
張 浩 京都大学, 防災研究所, 助教 (90452325)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 河川工学 / 環境再生 / 混合砂 / 河床変動 / 粒度分布 |
Research Abstract |
河川構造物周辺の流れや河床形態及び河床材料の粒度分布は,水生動植物のハビタット評価及び河川生態系の保全・再生を行う上で必要不可欠な情報となる.本研究では平成22,23年度に引き続き,混合砂河床における水制周りの流れ場・地形変動・河床材料の粒度変化特性を水路実験および現地調査,そして数値シミュレーションにより検討を行った.実験では不透過型水制設置向き,設置間隔及び相対水深の影響を明らかにするため混合砂河床を用いることにより,水制が水制周辺の水理量・河床形状・河床粒度分布に与える影響について検討した.現地調査では京都府八幡市木津川(淀川流域)にある流れ橋周辺の環境再生用の2基の水制,及び中国成都市近郊府河(長江の支川であるみん江流域)にある航路整備用水制群を対象とし,特に水制群周辺の河床材料に関する調査を重点的に行った.数値モデルでは,この研究で開発してきた非構造格子を用いた流砂の非平衡性を考慮した3次元河床変動解析モデルを用いて,混合砂河床における水制周辺の河床変動及び粒度変化のシミュレーションを行った. 以上の研究方法により,様々な水制の設置方法により,水制周辺の複雑な流速場,局所洗掘とそれに伴う堆積及び河床表層の粒度変化特性などを明らかにした.現地調査対象となっている水制群における河床材料の粒度分布の年度ごとの変化を把握できた.水制周辺や水制と水制の間における流砂の縦断,横断及び鉛直方向における分級現象の重要性も再確認できた.上述の水理模型実験,数値シミュレーション及び現地調査から得られた結果を元に,土砂環境からみた好ましい河川の再生技術の手法を提案でき,分析・評価の実用可能なツールを開発でき,この分野の学問的体系化の一助となった.また,本研究で得られた成果は国際ジャナールIJSRで発表され,3年に1度授与される論文賞に受賞することになった.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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