2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22760377
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
高橋 正行 日本大学, 理工学部, 講師 (10318363)
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Keywords | 抗力係数 / 空気混入流 / skimming flow |
Research Abstract |
急傾斜水路で生じる空気混入流中にバッフルブロックや物体が設置されている場合がある.バッフルブロックや物体には流体力が作用する.また,近年,市街地化された都市部で豪雨による地下街・地下室等の地下空間への浸水被害が増加している.地下空間への浸水が生じると,地上と地下空間とを結ぶ階段を氾濫水が流入し,一般に5,6段階段を流下すると高速の空気混入流となり,階段上や地下空間の物体には流体力が作用する.さらに,階段を使用して避難しようとする人の脚部へ空気混入流による流体力が作用し,歩行を阻害する要因となる.すなわち,水工設計上,空気混入流中の物体に作用する流体力の大きさを知ることが重要となる.従来,空気中や水中の物体の抗力係数評価法は確立されている.しかしながら,水と空気が混在した空気混入流中の物体の抗力係数と抗力の評価法については不明である.すなわち,空気混入流中の物体の抗力が水のみの流れの中の物体の抗力に比べて大きくなるのか小さくなるのかについても明らかにされていない.本研究課題は空気混入流中の物体の抗力係数を明らかにすることを目的としている. 平成23年度の研究実績を以下に示す. ・空気混入流中の抗力係数を定義し,その物理的意味を明確にした. ・水路傾斜角度θ=19°の階段状水路を用いて,基本的形状である柱状物体(円柱,角柱,菱形柱,脚部模型)の抗力係数を明らかにした.円柱と菱形柱の抗力係数はほぼ同じ大きさであり,角柱の抗力係数は円柱と菱形柱よりも大きいことが示された. ・平成22年度に解明したθ=30°の階段状水路の空気混入流中の物体の抗力係数の大きさとH23年度に得られたθ=19. の階段状水路の空気混入流中の物体の抗力係数とを比べると,抗力係数に対する水路傾斜角度の影響は小さいことが解明された. ・平成22年度に得られた結果については,国際水理学会の国際会議で発表し,研究成果についての討論を行い,本研究で得られた抗力係数の流体力学的意味についての討議を行った.
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Research Products
(5 results)