2010 Fiscal Year Annual Research Report
子育てバリアフリーの実現に向けた子連れ外出の難易度認知に関する研究
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22760382
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
谷口 綾子 筑波大学, 大学院・システム情報工学研究科, 講師 (80422195)
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Keywords | 子育て / バリアフリー / 世代間ギャップ / 少子化 |
Research Abstract |
我が国の少子高齢化は、先進国でも類を見ない速度で進行しており、高齢者の年金・医療費の問題や、次世代育成支援策は、政府の重要な政策の一つとなっている。高齢者・障害者を主な対象とした公共施設のバリアフリー施策は着実に進められている一方で、ベビーカー利用者など子連れでの移動制約者は、バリアフリー新法の直接の対象者とはなっていないのが現状である。子育て時の外出のバリアとして、道路の段差や施設不足と言ったハード面の障害以上に大きいのが、子連れの母親たちを取り巻く社会の目であることが、既往研究などで報告されている。 そこで、本研究では、子育てバリアフリーに対する意識と行動について、文献調査・ヒアリング調査とアンケートを用いた意識・行動調査により収集し、我が国の都市と、北欧の都市とを比較することで、子育てバリアフリーの達成メカニズムのモデルを構築するものである。これらにより、我が国の子育てバリアフリーの方向性を検討する基礎資料とすることが本研究の目的である。 平成22年度は、以下の内容で研究活動を行った。 (1)先行して進めていた子育てバリアフリー関連の研究論文を、第41回、第42回の土木計画各研究発表会にて取りまとめ、発表した。 (2)本研究を進めていく上で、必要不可欠な北欧の研究者として、フィンランドのアアルト大学マルケッタ教授との調整を行った。 (3)土木計画学、交通工学、家政学、心理学、社会学、人口学などの分野における子育て、バリアフリー、少子化問題などに関する既往研究のレビューを行った。 (4)欧州諸国の子育て・家族政策に関する既往研究レビューを行った。 (5)子育てに対する意識の世代間ギャップについて、関東在住の女性にインタビュー調査を行った。 (6)子育てに対する意識の世代間ギャップについて、アンケート調査票を設計した。
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