2012 Fiscal Year Annual Research Report
経路ポートフォリオを用いた都市内配送の効率化に関する研究
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22760390
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
安東 直紀 京都大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (20432362)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 物流 / シティロジスティクス |
Research Abstract |
本研究では、構築した経路ポートフォリオを用いた配車配送計画問題(以後、経路ポートフォリオ配送計画)の定式化を、実際の都市内道路ネットワークと、VICSにより得られる所要時間履歴情報を適用したケーススタディを実施し、効果の検証及び考察を行った。その際、経路選択モデルに最短経路探索を用いた確率論的配車配送計画モデル(以後、確率論的配送計画)と共に、平成23年度に構築した熟練した配送係の配送モデル(以後、配送係の再現モデル)との比較も実施した。配送係の再現モデルの検証では、物流事業者の熟練した配送係の協力を得て、パラメータ推定を行ったところ、66.7%の高い経路的中率を実現するモデルが構築できた。同時に都市内配送における時間帯指定についてもヒアリングを行い、その条件を本研究のケーススタディでは用いた。 その結果、本研究で用いた都市内道路ネットワークと実際の所要時間の履歴情報及び時間帯指定の条件では、確率論的配送計画により配送を行うケースと、経路ポートフォリオ配送計画を用いて配送を行うケースでは、配送の安定選好度αが中程度の場合に、微少ではあるが経路ポートフォリオ配送計画の方が安定して安価な配送を実現することが確認できた。次に仮想的に顧客の配送時間帯指定を極端に狭くした条件を設定したところ、確率論的配送計画と経路ポートフォリオ配送計画では配送コストに全く差が無くなることが明らかとなった。余りにも厳しい時間帯指定に対しては、経路ポートフォリオ配送計画でもαが最小とならざるを得ず、この場合は最短経路探索と変わらない経路を選択するためであることが判明した。またいずれのケースにおいても、確率論的配送計画・経路ポートフォリオ配送計画共に配送係の再現モデルよりも良好な配送を実現した。 以上のような知見を得て本研究を完了した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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