2010 Fiscal Year Annual Research Report
京町屋を含む密集市街地での地上・航空機LiDARからの建物モデリング手法の開発
Project/Area Number |
22760393
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
須崎 純一 京都大学, 地球環境学堂, 准教授 (90327221)
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Keywords | 航空機LiDAR / 地上LiDAR / 建物モデリング / アルゴリズム / 市街地 |
Research Abstract |
本研究では、京町屋を含む密集市街地における建造物群を対象に、地上LiDARと航空機LiDARから3次元モデルを自動生成する手法の開発を目的としている。平成22年度は下記の内容を実施した。 ●航空機LiDARデータから密集市街地の建造物群に対し、切妻屋根、寄棟屋根、平屋根等の3次元モデルを自動で生成するアルゴリズムを完成させた。京都市東山区の各地域において適用し改善を繰り返し、安定的に動作することを確認した。そのモデリングの前処理として必要な、航空機LiDARデータから地盤面データを除去するフィルタリング処理のアルゴリズムも併せて改善した。従来のアルゴリズムでは橋や河川敷、傾斜のある地形での自動処理は難しいとされていたが、全体的に平坦な土地に勾配の大きな地域が局所的に混在していても、自動で地盤面データを精度よく抽出できるようになった。 ●京都市東山区清水寺~法観寺周辺で計測された車載LiDARデータを用い、建物群の側面データの自動および半自動抽出手法の開発に取り組んだ。最初に道路や歩道のデータを除去し、建物側面の開口部情報をLiDARデータおよび同時取得された写真から抽出する方法を検討した。 ●建造物群のモデリングの応用事例の一つとして、滋賀県東近江市百済寺の庭園を対象に、植生群落が存在する中で地上LiDARデータから建造物群をモデリングする方法論に関して研究を進めた。多数地点から計測された地上LiDARデータから、地盤面、池、植生などの非建造物群データを段階的に自動で除去し、計測された建物群の大まかな構造に関する情報を推定する手法を検討した。
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