2010 Fiscal Year Annual Research Report
地盤のせん断ひずみ履歴を考慮した杭の地盤反力バネ剛性評価手法の構築
Project/Area Number |
22760415
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
鈴木 比呂子 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教 (60401527)
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Keywords | 杭 / 地盤剛性 / 液状化 / せん断履歴 |
Research Abstract |
地震時における地盤反力のバネ剛性低減係数と地盤の繰り返しせん断履歴にともなう剛性の変化の関係を明らかにし、設計に取り込める指標を構築するため、以下を実施した。 周辺地盤が激しく液状化した場合の地盤剛性について検証するために、地震時に液状化による被害を受けた杭基礎の事例をもとに、簡便法を用いた杭応力の算定を行った。パラメータスタディとして、地盤の剛性を変化させて杭の応力を算定し、被害の傾向と比較した。また、液状化地盤における杭基礎構造物模型を用いた振動台実験より、地盤のせん断ひずみを算出し、杭に作用する地盤剛性、杭の相対変位との関係を整理した。その結果、液状化後において相対変位が増大すると有効応力が回復することにより、地盤剛性が大きくなること、地盤のせん断ひずみが蓄積されると地盤剛性が低下し、その傾向は密度の低い地盤でより顕著であることを示した。これらの変化を評価するため、せん断ひずみの振幅の大きさと繰り返し回数を用いた指標を作成し、液状化過程における地盤剛性の評価を試みた。指標に基づき算定した地盤反力は、実験で計測された値を概ね再現できた。また、提案した指標を用いて簡便法による杭応力の算定を試みた。液状化後の繰り返し履歴により地盤剛性が低下することで、慣性力が主体的に作用する場合では、杭応力は大きく、地盤変位が主体的に作用する場合では、杭応力は小さくなる傾向が見られ、提案したモデルにおいても、その傾向が再現できることを確認できた。
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Research Products
(4 results)