2012 Fiscal Year Annual Research Report
地盤のせん断ひずみ履歴を考慮した杭の地盤反力バネ剛性評価手法の構築
Project/Area Number |
22760415
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
鈴木 比呂子 東京工業大学, 理工学研究科, 助教 (60401527)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 杭 / 地盤剛性 / 液状化 / せん断履歴 |
Research Abstract |
杭基礎構造物が繰返し載荷を受けると、せん断ひずみの履歴にともなう水平地盤反力の低下だけでなく、杭表面に作用する周面摩擦にも影響を及ぼすことが予想される。そこで、地盤ー杭ー構造物系の大型振動台実験より、杭に作用する水平地盤反力と周面摩擦の関係を検討し、次のことを示した。 1)群杭における水平荷重は、前方杭で大きく、後方杭で小さくなる。水平荷重分担の差は、杭と地盤の相対変位に影響を受け、相対変位が大きくなると群杭における分担の差が大きくなる。 2)前方杭と後方杭の水平地盤反力に差が生じると、押込み杭、引抜き杭での周面摩擦力に違いが生じる。前方杭となるとき、水平地盤反力、周面摩擦力は大きくなるのに対し、後方杭となるとき、水平地盤反力,周面摩擦力は小さくなる。このことは、周面摩擦力は地盤のせん断変形によって生じるが、その特性が水平方向の拘束に影響を受けていることを示唆している。一方、杭と地盤の相対変位が小さく、群杭効果が顕著でない場合は、前方杭、後方杭となった時の周面摩擦力に顕著な差は見られなかった。 3)2)より、水平地盤反力は周面摩擦力に影響を及ぼすことが確認できる。すなわち、繰返し載荷によって地盤剛性が低下すると、水平地盤反力だけでなく、周面摩擦力も小さくなることが推察される。このことから、繰返し荷重が作用する際は、水平荷重だけでなく、鉛直荷重の釣り合いも含めた充分な検討が必要と考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)