2010 Fiscal Year Annual Research Report
円形CFT柱-H形鋼梁接合部におけるスラブの合成効果を考慮した梁の塑性変形能力
Project/Area Number |
22760423
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Research Institution | The University of Kitakyushu |
Principal Investigator |
城戸 將江 北九州市立大学, 国際環境工学部, 講師 (10453226)
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Keywords | 柱梁接合部 / 鋼・コンクリート合成構造 / 曲げ耐力 / 面外変形 |
Research Abstract |
円形鋼管柱および円形CFT柱とH形鋼梁からなる柱梁接合部試験体の設計を行い,スラブ無しの試験体4体とスラブ付の試験体2体を製作した.実験パラメータは,柱径厚比,スカラップの有無,コンクリート充填の有無,スラブの有無である.柱鋼管径厚比は,鋼管径は一定とし,板厚を変えることで変化させた.今年度は,スラブ無しの試験体4体の載荷実験を行った.試験体そのものの製作は製作工場に依頼し,試験体へのひずみゲージ貼り付けおよび載荷実験は大学で行った.載荷方法は,単純梁形式とし単調載加である. 載荷実験の結果,すべての試験体の梁フランジおよび梁ウェブに局部座屈が発生し最大荷重後は,ゆるやかに荷重が減少した.すなわち,局部座屈によって最大耐力が決まっていた.既往の研究で得られた解析による評価式では,径厚比が大きいほど(柱鋼管板厚が小さいほど)柱銅管の面外変形が大きくなり梁の曲げ耐力が小さくなることや,コンクリート充填試験体のほうが充填コンクリートの効果により,梁の曲げ耐力が大きくなることが予測された.そこで,最大耐力に着目し比較を行った.その結果,径厚比の影響はほとんど見られなかったが,コンクリート充填試験体のほうが中空試験体よりも最大耐力は大きかった.また,スカラップのある試験体のほうが,スカラップの無い試験体よりも最大荷重時の部材角が大きかった.評価式は,梁フランジが引張強度に達したものと考えているのに対し,本試験体は局部座屈が発生していることから,このような結果になったものと考えられる.しかし,この結果については、さらに検討を進めることとしている. また,梁フランジ,梁ウェブ,柱スキンプレートに貼り付けたひずみゲージから,ひずみ分布を作成した.これらひずみ分布に対する,実験パラメータの影響については今後詳細な検討を行う.
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