2012 Fiscal Year Annual Research Report
破壊力学を用いた繊維直交方向荷重を受ける複数本のボルト接合部の耐力推定手法の開発
Project/Area Number |
22760425
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
神戸 渡 東京理科大学, 工学部, 助教 (90453000)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 木質構造 / ボルト接合 / 集成材 / 破壊力学 / 割裂耐力 |
Research Abstract |
今年度は、2年目に完了できなかった1列に2本ボルトを配置した接合部(複数行ボルト接合)の加力実験と4本のボルトを格子状に配置した接合部(格子配置ボルト接合)の加力実験を行った。複数行ボルト接合における試験パラメータとして、端距離を4d、7d、10d、相互距離を1.87d、5.62d、7.50d、9.37dを設定した。格子配置ボルトでは、端距離を7d、10d、相互距離sを3d、7d、10d、相互距離rを5.6d、7.5dを設定した。樹種は、オウシュウアカマツとスギであり、ボルト径は16mmとし、これらは全てに共通である。これらの試験体に対して、静的加力実験を行い、その破壊性状の把握とその耐力の推定方法に関する検討を行った。 破壊性状に関して、複数行ボルト接合では、これまで筆者が定義してきたものと同様に、端距離が大きくなると延性的な破壊に移行するものであった。一方で、その荷重-変形関係は、ほぼ線形のみであり、これまでの結果とは異なるものであった。格子配置ボルト接合では、その破壊性状は脆性的なものが主体であり、き裂の発生を確認されなかった。 既往の研究において、申請者が提案した方法を応用し、接合部のき裂発生耐力の推定を行った。複数行ボルト接合では、破断箇所が片側のボルトに限定されていたため、ボルト一本のみが耐力を負担すると仮定し、計算することとした。実験結果の平均値に近い値を推定することが分かった。この手法により、き裂発生耐力の推定が可能であることが分かった。格子配置ボルト接合では、脆性的破壊が主体であり、提案した方法は延性的破壊に対応したものであるため、ここでは適用できないものと判断した。そこで、新しく日本建築学会から発刊された書籍による破壊性状の評価手法との検証を行うこととした。その手法に従うと、本試験体はJCとランク付けされ、それと対応する結果であることが確認できた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)