2010 Fiscal Year Annual Research Report
環境ゾーニング地図集を活用した人口減少時代の環境共生型土地利用シナリオ作成
Project/Area Number |
22760441
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
田中 貴宏 広島大学, 大学院・工学研究院, 准教授 (30379490)
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Keywords | 人口減少 / 環境共生 / GIS / 都市環境 / 土地利用 / ゾーニング |
Research Abstract |
近年、我が国も「人口減少時代」に突入し、地方都市においても既に人口減少の兆候が見られる。そこで本研究では、実際にその兆候が見られる地方都市を対象とし、科学的視点からの土地利用計画指針をステークホルダー(住民、自治体、都市プランナー等)に伝えるための環境ゾーニング地図集(逆都市化推奨ゾーン等を示す)をつくることを第1の目的、その地図集を利用して実際に人口減少時代における環境共生型土地利用シナリオをステークホルダー協働型シャレットで作成することを第2の目的とする。そして、それらの実践を通して、他都市でも活用可能な形で「人口減少時代の環境共生型土地利用デザイン指針」を作成することを第3の目的とする。なお、人口減少時代においては従来の成長管理的な都市計画手法ではなく、既存都市内の再構成手法の構築が求められ、特に環境共生の視点からは「どこにどのような自然環境を復元するか?」という視点が重要となる。 本年度は「各種環境要素(地盤、水、気候、生態)の視点からの「環境ゾーニング地図」の作成を行った(作成した地図群を「環境ゾーニング地図集」と呼ぶこととする)。自然条件に従った土地利用計画である「環境共生型土地利用計画」を策定する際、自然条件として土、水、大気、生態系といった環境要素を考慮すべきであると言われている。そこで、これら各要素を扱っている地盤工学、水環境学、都市気候学、生態学の各分野で提案されている土地評価モデル等を用いて対象地をゾーニングし、各ゾーニングに対して土地利用提言を示した地図を作成した。なお、土地利用提言のひとつとして「逆都市化推奨ゾーン」を示した。
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