2012 Fiscal Year Annual Research Report
持続可能な低未利用地の再生・管理と良好な景観の維持管理に関する検討
Project/Area Number |
22760461
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Research Institution | Wakayama University |
Principal Investigator |
宮川 智子 和歌山大学, システム工学部, 准教授 (30351240)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 空き地・空き家 / 集落景観 / 景観管理 / まちなみ |
Research Abstract |
H24年度は、引き続き歴史的環境を活かした低未利用地の活用法について検討すべく、まちなみと農山漁村の中間に位置し、双方の特徴を併せ持つ伝統的民家が多く現存する和歌山県伊都郡九度山町大字九度山を対象とした。調査の結果から、大字九度山においては、全体的な割合から見ると、低未利用地は、約17%と、2割近い割合で存在することがわかった。内訳については、空き家が69件と最も多く、駐車場が50件、空き地が32件であった。空き家の中には、伝統的な民家や工場も含まれており、歴史的な民家や建物を保全することの難しさが伺える。これらのほとんどが個人による努力により委ねられている側面があり、人口減少や高齢化が進む中、さらに維持管理が難しくなることが予想される。一方、伝統的な民家や建物は、歴史を伝える貴重な存在であり、環境学習の場としても利活用が考えられるため、今後は、住民や行政、学校、NPOをはじめとする、関連機関による支援の充実を図ることが重要と考える。低未利用地の分布からは、起伏のあるところに立地する大字九度山の地理的特徴が伺える周縁部に位置する急傾斜地においては空き家や空き地が集中する箇所があり、九度山駅から慈尊院へとつながるかつての主要道沿いには、空き家と駐車場が多く、県道13号沿いには駐車場が多くなっている。これらのことから、H22の農山漁村である白浜町中地区、H23のまちなみが現存する御坊市旧御坊町と同様に、空き地、空き家、駐車場には集落やまちの周縁部に集中する傾向があり、地域や商業・産業の中心部から離れており交通アクセスや立地条件による課題もあるため、今後の利活用に向け、優先的に支援を行うことが必要であると考える。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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