2010 Fiscal Year Annual Research Report
有明海沿岸低平地の居住空間とその展開ー低平地の居住再編に向けた計画要件ー
Project/Area Number |
22760465
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
後藤 隆太郎 佐賀大学, 工学系研究科, 准教授 (00284612)
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Keywords | 居住再編 / 立地環境 / 都市計画と農村計画 / 沿岸低平地 / 景観 |
Research Abstract |
〈問題意識と研究目的〉 本研究で対象とする沿岸低平地は、干潟等の自然から土地や居住地を獲得してきた場所であり、その居住には不断の営為や工夫が必要である。特に今日、近代化が進行したものの、自然災害や縮減社会への対応が求められ、「どこに、どのように住むべきか」との根源的問題を捉え直し、今後の居住について再検討が必要と考えられる。具体的には、有明海沿岸低平地の空間開発の経験を居住空間計画史として明らかにし(目的a)、居住空間を管理・利用の実態から再評価し、村落・郊外・市街地を通観する居住再編について検討しようとする(目的b)、2ヶ年度の研究である。 〈平成22年度(初年度)の主な研究実績〉 目的a:「有明海沿岸地域における居住環境基盤の史的・量的解明」関連 1)各種の文献(都市史、集落地理関連、各種地誌資料、民家研究)、圃場整備時の従前地積図、航空写真等の収集・整理を実施した。 2)田園地域において、上述の地積図を地理情報データベースとして統合する基礎作業を実施した。 3)近代以降の居住地形成について区画整理・面的宅地開発の把握や実態調査・データ整理を行った。 目的b:「居住再編に向けた質的解明及び計画要件の提示」関連 4)今後の居住地計画において重要な一つの視点である、住民等による低平地の景観・居住イメージを明らかにし、その質的な特性や重要な要素(海や干潟、農地、四季等)であること、集落の家並み等はさほど重要とは捉えられていなこと等を明らかにし、研究論文としての発表を行った。
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Research Products
(1 results)