2012 Fiscal Year Annual Research Report
都市再生手法としての戦後建築の活用に向けた基礎的研究-大阪都市部を事例として-
Project/Area Number |
22760469
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
高岡 伸一 大阪市立大学, 都市研究プラザ, 特任講師 (40433320)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 都市計画・建築計画 / 戦後建築 |
Research Abstract |
既成市街地の再生は日本の各都市が共通に抱える大きな課題である。そして持続可能な都市の実現には、従来の再開発に代わる多様な手法が求められる。例えば今も既成市街地の多くを占める戦後復興期から高度経済成長期に建てられた建築(以下「戦後建築」)の積極的活用の推進は、その有効な手段となるだろう。しかし戦後建築については基礎調査すら十分に行われていないのが現状である。従って本研究では大阪の都市中心部を事例に、戦後建築についてまず基本的な調査を行い、その特性を明らかにした上で、都市再生における活用の有効性を明らかにする。 平成24年度は、平成23年度に実施した大阪駅前市街地改造事業によって建設された4つの再開発ビルの計画変遷の調査・研究結果を論文にまとめた。長期間に渡る建設計画において、当初のマスタープランが時代の社会状況や周辺環境の変化に応じて変容していく過程を明らかにした。また、既成市街地に建つ中小規模の事務所建築の建築的な特徴については、建てられた時代に流通していた工業製品の影響を大きく受けること、またそれらの工業製品が開発の過渡期にあり、その特徴がアノニマスな戦後建築の大きな特徴になっていることがわかった。 これらの結果は、これまで着目されることの少なかった既成市街地に建つアノニマスな戦後建築について、今後研究を発展させていく上での基礎的な認識を示すことができたといえる。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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