2010 Fiscal Year Annual Research Report
中空Al_2O_3ナノ構造を利用した軽量・低熱伝導材料
Project/Area Number |
22760508
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
松村 功徳 東京大学, 先端科学技術研究センター, 助教 (20447329)
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Keywords | ナノ粒子 / アルミナ / 中空構造 / 低熱伝導 |
Research Abstract |
Alナノ粒子を高温加熱することで、中空Al_2O_3ナノ粒子構造の中空構造を制御するための条件を明らかにすることを目的として研究を行った。この目的を達成するために、平成22年度においては、Alナノ粒子の加熱実験と加熱後のAl_2O_3粒子の観察試験を行い、中空構造の評価を行った。中空構造を制御するためのプロセス条件を明らかにした。 (1)中空Al_2O_3ナノ構造材料の作製と評価:平均粒子径の異なるAlナノ粒子を準備し、このAl粒子粉体をZrO_2製容器に入れ、大気中で加熱処理試験を行った。この際、最高保持温度を変化させ、また、保持時間を変化させて加熱処理試験を行った。TEM観察、X線回折試験等を用いて加熱後のAl_2O_3粒子の評価試験を行い、中空Al_2O_3ナノ粒子構造を調べた。ここで、中空構造の直径や酸化膜厚さなどのパラメータを中空Al_2O_3ナノ粒子構造のパラメータとした。中空Al_2O_3ナノ粒子構造のパラメータと加熱条件の関係の考察を行った。 (2)中空Al_2O_3ナノ構造形成メカニズムの解明:(1)の結果を基に、加熱処理時における最高保持温度・保持時間と酸化プロセスの関係を考慮して、中空Al_2O_3ナノ粒子構造の形成過程に関する考察を行った。 (3)中空Al_2O_3ナノ構造に及ぼす作製条件の決定:中空Al_2O_3ナノ粒子構造と最高加熱温度・最高温度保持時間の関係から、中空Al_2O_3ナノ粒子構造を制御するための条件を整理した。
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