2010 Fiscal Year Annual Research Report
高純度アルミニウムの巨大ひずみ加工に伴う超微細粒組織形成に及ぼす微量元素の影響
Project/Area Number |
22760556
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
宮嶋 陽司 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 助教 (80506254)
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Keywords | バルクナノ / 巨大ひずみ加工 / 超微細粒 / STEM / 電気抵抗率 / アルミニウム |
Research Abstract |
本研究では、母材の高純度アルミニウム(6N-Al)に1種類の高純度添加元素を加える事により、他の微量元素の混入を極力減らした高純度二元系Al固溶体合金を出発材として用いる。微量元素として、Alに対して原子半径が大きいMgと小さいSiを選択し、Al-Mg合金とAl-Siの2種類の高純度二元系合金を作製し、巨大ひずみ加工用の出発材とした。現段階で、サンプル作製は巨大ひずみ加工を施すのみとなっており、来年度になり次第、直ちに実行が可能な状態となっている。 本研究の目的は、巨大ひずみ加工により得られる粒径0.1μm程度の超微細粒金属組織形成過程に及ぼす出発材中の微量元素の影響を、詳細に理解することである。その為、今回作製した高純度二元系合金に巨大ひずみ加工であるARB法を適用する前に、工業用純アルミニウムを用いて超微細粒金属組織を作製し、他機関にて行ってきたSTEM・電気抵抗測定に加えて、新たに所属研究機関に導入されたSTEMを用いた観察と、新規に構築された電気抵抗測定系を用いて電気抵抗測定を行った。特に、新たに構築した電気抵抗率測定系は、以前に測定していた77Kと300Kのみならず、273Kでの測定も容易に行うことが出来る上、コンピューター制御によって1測定あたりの時間の大幅な短縮が可能となった。これらの結果の一部は、査読付き英文雑誌に投稿済みであり、既に公開されている。
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Research Products
(4 results)