2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22760567
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Research Institution | Anan National College of Technology |
Principal Investigator |
西本 浩司 独立行政法人国立高等専門学校機構阿南工業高等専門学校, 機械工学科, 助教 (40501169)
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Keywords | レーザ / ローラ / 圧接 / チタン / 鉄鋼材料 / アルミニウム / 異種金属接合 |
Research Abstract |
溶接・接合は、ものづくりにおける重要な基盤技術である。近年、工業製品の高付加価値化・高性能化や構造部材の軽量化への要求が高くなってきており、2種以上の金属が用いられるようになってきている。これらを工業的に使用する場合、異種金属接合が必要であり、異種材料の接合をいかに行うかが重要な課題となっている。本研究では、軽量で高強度、高耐食性、高耐熱性といった性質から様々な分野に用いられているチタンと鉄鋼材料およびアルミニウムの組み合わせにおいて、提案するレーザ圧接法により高強度・高品質な異種金属接合技術の開発を目的とする。 チタンと低炭素鋼の接合では、広範囲な条件下において接合可能であることを明らかにし、適正な条件範囲において、接合界面に形成する金属間化合物層を20μm以下に抑制することができた。また、引張せん断試験による機械的強度評価では、低炭素鋼の母材から破断する高強度な継手を得ることができた。 チタンとアルミニウムの接合においても、広範囲な条件下において接合可能であることを明らかにし、適正な条件範囲において、接合界面に形成する金属間化合物層を1μm以下に抑制することができた。また、引張せん断試験による機械的強度評価では、低炭素鋼の母材から破断する高強度な継手を得ることができた。高強度な継手強度が得られた接合部断面をTEMにより、詳細に観察するとともに組成分析および電子回折を行い、接合界面に形成される金属間化合物層の分布および相の同定を行った結果、接合界面には、金属間化合物TiA1の形成が認められたが、その厚さを100nm以下と非常に薄く抑制することができていた。以上の結果から、レーザ圧接法によるチタンと低炭素鋼およびアルミニウムの異種金属接合において、金属間化合物層を薄く抑制することができ、高強度な継手を得ることができた。
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