2012 Fiscal Year Annual Research Report
“超吸着種”概念に基づく高温不均一表面反応機構の新規構築法開発
Project/Area Number |
22760589
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
小倉 鉄平 九州大学, 学内共同利用施設等, 准教授 (90552000)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 反応機構 / 不均一表面 / 量子化学計算 / 水素製造 |
Research Abstract |
本研究は、新しく考案した“超吸着種”概念を用いて局所表面構造を包含した高温不均一表面反応機構構築手法を開発し、具体的に水素製造技術へと応用し工業的実条件におけるNi触媒上での炭素析出反応機構を解明することが目的である。本年度は3年間の研究実施計画の最終年度にあたり、昨年度に引き続き1)局所表面構造を包含した吸着モデリング技術、及び2)振動解析を用いた高精度表面動力学論を用いて3)水素製造技術への応用による開発手法の有効性の実証の課題に取り組んだ。 具体的には、まず初年度でプロトタイプを得て、昨年度でその問題点を明確化した1)の吸着モデリング技術の高精度化を行った。プロトタイプ水素製造表面反応機構に対する反応流れ解析・感度解析等の結果を元に、精度向上に重要な反応に対して量子化学計算を適宜行い、今まで十分に考慮できていなかったステップサイト等の活性特異サイトにおける反応データを更新・追加した。次に3)の水素製造技術への応用において、“超吸着種”概念を用いた反応シミュレーションを行い、メタン水蒸気改質(SMR)実験結果と比較検討を行った。昨年度より実験結果再現性の向上が確認され、最終的に高精度なSMR高温表面反応機構を構築する事が出来た。さらに得られた反応機構に対して再度解析を行い、表面不均一性を考慮した炭素析出の律速過程・析出経路の解明を行った。 本年度の研究実施により高温不均一表面反応機構の新規構築手法が確立したため、化学工学会第44回秋季大会で成果発表を行った。本研究成果で得られた知見は、炭素析出高耐久化に向けた新規SMR触媒設計において必要不可欠である。また本手法は水素製造技術のみならず様々な分野における高温触媒反応解析基盤技術として発展が期待される。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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