2010 Fiscal Year Annual Research Report
太陽光を光源とする新規CaO触媒内包型マイクロカプセルを用いたBDFの製造
Project/Area Number |
22760593
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
古澤 毅 宇都宮大学, 助教 (50375523)
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Keywords | バイオディーゼル燃料 / マイクロカプセル / 固体塩基触媒 / 光熱変換物質 / 太陽光 / 連続流通式装置 / キセノンランプ |
Research Abstract |
菜種油からバイオディーゼル燃料の合成を試みた結果、直接反応系内にCaO粉末を導入するのに比べ、マイクロカプセルに内包した系の方が主に2つの理由により高いFAME収率を示すことを出現した。 そとで、CaO触媒内包型々イクロカプセルを用いたFAME合成反応の好適反応条件を模索した結果、反応温度65℃,メタノリル/菜種油比=8,撹拌速度150rpm,CaO内包濃度20wt.%,カプセル投入量2.4gが好適であり、2時間でFAME収率90%を達成した。これらの反応条件は従来技術の条件とは若干異なり、マイクロリプセルに内包した特徴であると考えた。また、繰り返し実験を行った結果、3回まで活性を維持することが分かった。さらに、ICP-MS,XRD等で物性評価を行った結果、Caジグリセロキシドの形成を確認し、Caイオンの溶出量はマイクロカプセルに内包することで抑制できる点も確認した。 但し、マイクロカプセル壁膜の強度に問題があり、連続流通式反応装置に適用する前に、壁膜の改良が必要である点も課題として挙がった。 一方、太陽光を光源とするバイオディーゼル燃料の合成を視野に入れて、マイクロカプセル内に光を熱へと変換する物質も内包し、キセノンランプ照射下でFAME合成を試みた結果、反応物質が36℃の低温においても6時周で90%以上のFAME収率を達成した。これは、マイクロカプセルに内包した光熱変換物質が光を吸収し、熱として放出することで選択的かつ局所的にマイクロカプセル内を加熱したためであると考えた。
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