2012 Fiscal Year Annual Research Report
糸状菌転写因子結合配列の網羅的解析とエンジニアリング
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22760605
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
兒島 孝明 名古屋大学, 生命農学研究科, 助教 (40509080)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 転写因子 / Aspergillus nidulans / DNA-タンパク質相互作用 / ハイスループットスクリーニング / FACS / エマルジョンPCR / プロモーター / バイオプロセス |
Research Abstract |
本研究課題では、W/OエマルジョンPCRを利用したビーズディスプレイシステム用い、糸状菌由来の転写因子結合配列の大規模ライブラリースクリーニングを行い、糸状菌転写因子新規結合配列の獲得、改変プロモーターの創製を試み、バイオプロセス改変による有用物質の高効率生産への応用を目指した。 22-23年度に行った糸状菌Aspergillus nidulans由来転写因子AmyRとランダムDNAライブラリーを用いたスクリーニングより確立したノウハウを基にA. nidulans ゲノムライブラリーを用いたAmyR結合部位のゲノムワイドスクリーニングを行った。その結果、未知の結合部位を多数同定することに成功した。なかでも、UDP-グルコースピロホスホリラーゼプロモーター領域を含むクローンSL5は、AmyRに対して非常に高い結合活性を示した。そこで、このSL5についてさらに詳細な解析を行ったところ、このクローンは既知のAmyR結合モチーフCGGN8CGG及びCGGN8AGG配列を共に保有し、後者に優先的に結合することが確認された。さらにリアルタイムPCRを用いてUDP-グルコースピロホスホリラーゼ遺伝子の発現量を解析したところ、AmyR欠損株においてその発現量の減少が確認され、A. nidulans 中でAmyRがこの遺伝子の発現を正に制御していたことが示唆された。これらの結果をまとめ、論文投稿を行う予定である。 また、22年度に確立したプロモーター活性選別法に関する結果をまとめ、 J. Biosci. Bioeng.に投稿し、掲載許可を得た。 今後、今回選択されたAmyR結合能を示すプロモーター配列のさらなる解析を行い、AmyRの転写制御機構の解明を試みるとともに、得られた知見を基にした改変プロモーターの構築を行い、糸状菌バイオプロセス改変による糖代謝能改良法の確立を行う。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(6 results)