2012 Fiscal Year Annual Research Report
超臨界CO2冷媒を利用した航空エンジン用再生器・中間冷却器の研究
Project/Area Number |
22760622
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
伊藤 優 東京工業大学, 総合理工学研究科(研究院), 助教 (10323817)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 二酸化炭素削減 / 航空エンジン / 超臨界二酸化炭素 / 冷媒 / 熱交換器 / 中間冷却器 / 再生器 |
Research Abstract |
航空機の二酸化炭素排出総量抑制の国際目標達成には、1機体で70%削減、エンジンで20%削減が必要となる。推力重量比の大きい航空用ガスタービン(ジェットエンジン)以外成立しない航空機の特殊性により燃費向上が唯一の解決策となる。その1つが中間冷却器・再生器付エンジンで重量抑制が実用化の鍵となる。研究者は、軸流ガスタービンの翼に冷媒使用の新型熱交換システムを適用する軽量の中間冷却器・再生器付エンジンを考案した。本研究は、基礎として翼型熱交換器の伝熱性能を実験的、数値解析的に明らかにした。 実験は次の手順で行った。翼型熱交換器を設置する軸流圧縮機の高温空気流を模すためマッハ数0.6の循環式風洞を用意した。翼型熱交換器の供試モデルとして平均的な翼弦長44㎜のNACA-65(12A2I8b)10翼型を3枚製作し実機を模した直線翼列を構築した。モデルは実機のチタン合金、ニッケル合金の熱伝導率とほぼ同等のSUS304で作成した。翼型熱交換器内に5本の流路を配し、それを直列に連結し、そこに冷媒(超臨界二酸化炭素、高圧水)を流動させた。高温空気→翼型熱交換器→低温冷媒の伝熱量は冷媒出入口のエンタルピ差から算出した。翼型熱交換器の温度分布計測用に熱電対を前、後縁部、中央部の凸面側と凹面側の計4本設置した。 数値解析は、翼型熱交換器内に計算格子を配し固体熱伝導方程式を解いた。境界条件は冷媒各流路温度、空気の層流境界層、乱流境界層の温度とした。パラメータとして、冷媒‐翼(型熱交換器)、層流境界層‐翼、乱流境界層‐翼の3つの熱伝達率を使用し、値を徐々に変化させ、実験結果(冷媒出口温度、4つの熱電対温度)が一致する値を探索した。 本研究により、翼型熱交換器の伝熱性能予測式が求められ、新型熱交換システム適用の軽量中間冷却器・再生器付エンジンのより正確な設計が可能となった。詳細はJournalで発表する。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)