2012 Fiscal Year Annual Research Report
次世代宇宙ゴサマー構造のための設計探査法に関する研究
Project/Area Number |
22760623
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
坂本 啓 東京工業大学, 理工学研究科, 助教 (40516001)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 宇宙構造物 / 設計支援 / 構造数値解析 / 不確定性 / 膜構造 / 有限要素法 |
Research Abstract |
主に膜やケーブルなどの張力部材から構成される宇宙ゴサマー構造物は,軌道上での正確な形状と動特性を,地上試験から予測することが難しく,高精度な構造を実現するためには数値解析による補償が欠かせない.しかし解析に用いる基本的なパラメータは,やはり実験的に同定する必要があり,部分・スケールモデルを用いたとしても,重力・大気の影響や構造特性の非線形性の影響から,実験結果に誤差が含まれることは避けられない.本研究ではそのようなパラメータに含まれる不確定性も考慮した解析を行って,宇宙ゴサマー構造の設計空間を可視化し,設計の意思決定を支援する設計探査ツールの実現に向けた検討を行った. 昨年度に宇宙ゴサマー構造において直接計測することができないパラメータを,構造の形状計測から同定する手法を開発した.本年度はこの手法のアルゴリズムを改善し,解の精度を向上させて計算時間を短縮することで,設計ツールとしての適用性を高めた.さらに,昨年までは主に高精度宇宙アンテナ構造のアプリケーションに対応した設計ツールの開発を行ってきたが,同様の考え方をソーラーセイルのアプリケーションに対しても適用し,構造の性能(展開形状,および展開ダイナミクスの同期性)に感度の高い設計パラメータの同定とその感度解析を可能にした. 一方で,薄膜剛性の膜形状への影響のように,地上実験では感度が検出困難だが軌道上の荷重条件では感度が無視できないようなパラメータの影響をどのように可視化するか,という問題には課題を残した.今後は数値解析による補償の限界を示し,実験と数値解析を融合させたゴサマー宇宙構造物の設計手法の確立が求められる.本研究はその実現に向けた貢献をした.
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(9 results)