2012 Fiscal Year Annual Research Report
電磁力を用いた革新的エアロキャプチャー技術の数値解析的検討
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22760624
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
葛山 浩 山口大学, 理工学研究科, 助教 (80435809)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | Aerobraking / Atmospheric entry / Magnetohydrodynamics / Rarefied flow / DSMC / CFD |
Research Abstract |
前年度までに行った高度80kmでのハヤブサカプセルの電磁力ブレーキング粒子計算によって、定性的にはエアロブレーキングに必要な電磁力を十分に発生できる事がわかった。しかし、定量的に電磁力の評価を行うには、高々度で影響が大きくなるホール効果を考慮した詳細な粒子計算をパラメトリックに行う必要があり、様々モデルを検討した結果、これにはかなり大きい計算コストがかかることが予測された。そこで、熱化学非平衡を考慮したCFD計算を行い、粒子計算結果と比較して、連続流と希薄流れの中間領域において連続流近似を用いる事による電磁力の誤差を見積もった。結果として、高度80km程度では、CFDは発生する電磁力を2割程度過大評価するに過ぎない事がわかった。この誤差は、成立性の検討にとって許容範囲であるので、ホール効果と熱化学非平衡を組み込んだ電磁流体CFDを使用して、高度70-90kmの範囲で空気大気に突入するハヤブサカプセルの電磁力ブレーキングの解析を行った。その結果、ホール効果による電流散逸が大きいにも関わらず、高度82kmまでは、0.5Tの磁場を印加することで、抗力係数が5倍にも増加し、電磁力ブレーキングが極めて有効である事がわかった。しかし、高度84kmを超えると突然に電磁力の効果が消えてしまう事がわかった。解析の結果、この突然の変化は、「電磁力による衝撃層増大に伴って、電子温度が雪崩電離を引き起こせる程度まで増加できるかどうか」に依存していると予想された。今後は、高度84km以上でも電磁力ブレーキングを行うことを目指して、電磁力による衝撃層内の熱化学非平衡状態の変化を明らかにし、それをコントロールする手立てを検討する必要があることがわかった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(7 results)