2012 Fiscal Year Annual Research Report
柔軟インフレータブル構造の形状変形を積極的に利用した大気突入機の研究
Project/Area Number |
22760628
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Research Institution | Japan Aerospace Exploration Agency |
Principal Investigator |
山田 和彦 独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究所, 助教 (20415904)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 航空宇宙工学 |
Research Abstract |
近年,次世代の大気突入システムとして,柔軟インフレータブルエアロシェルが期待されている.これは,軽量大型のエアロシェルにより,大気突入時の空力加熱を低減する効果が注目されているものであるが,柔軟インフレータブルエアロシェルのもう一つの特徴として,形状変形が容易であることが挙げられる.この特徴を積極的に利用すれば,飛行環境に応じて,その形状を変形させることにより,機体に働く空気力を変化させ,飛行軌道を制御できる可能性がある.本研究の目的は、カプセル型の本体部の周囲にドーナツ状のインフレータブル構造をとりつけた大気圏突入機(いわゆるアタッチドバリュート型)を想定し、その形状変形による抗力変調を定量的に検討し,柔軟エアロシェル大気突入機の更なる可能性について検討することである。 本研究では、スケール模型を用いた超音速風洞を実施し「、気流条件、内圧をパラメータにして、変形形状や抵抗力との関係を測定し、模型に働く抵抗力は、主に、内圧と動圧の比に依存することを明らかした。これにより、外部気流の状態により自動的に抗力を調整できる飛翔体(可変バリュート)の実現可能性が示せたと言える。さらに、極超音速風洞試験も実施し、極超音速領域においても、超音速領域で得られたのと同様の特性が得られるということを確認し、可変バリュートの大気圏突入機への応用を検討するために有用なデータを得られた。また、一連の風洞試験において、立体視により模型形状を3次元的に測定する手法も構築した。これらの風洞試験で得られたデータを踏まえて、火星エアロキャプチャミッションへの応用した場合の有効性について、軌道シミュレーションを用いて検討した。その結果、可変バリュートの自動的に抗力を変化できる特徴により、突入回廊を拡大できることを示し、これまでに実用化に至っていないエアロキャプチャ技術を可能にする一つの手段を示せたと言える。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)