2010 Fiscal Year Annual Research Report
汎用アブレータを用いたアブレータ熱防御システム評価解析手法の予測誤差定量化
Project/Area Number |
22760630
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Research Institution | Japan Aerospace Exploration Agency |
Principal Investigator |
鈴木 俊之 独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 研究開発本部, 研究員 (20392839)
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Keywords | 航空宇宙工学 / 熱防御システム / アブレーション |
Research Abstract |
平成22年度は下記(A),(B),(C)を実施した.各実施項目や判明した重要事項を以下に示す. (A)アブレータ評価解析手法の検証に向けた研究用CFRPアブレータの加熱試験 ・様々な加熱環境におけるアブレータ表面温度,内部温度の時間変化といった耐熱基礎特性を取得した. ・同条件において複数回の加熱試験を行うことにより分散を取得し,試験データの信頼性を向上した. (B)研究用CFRPアブレータの熱機械物性値取得によるアブレータ評価用モデルの開発,物性値の温度依存性の解明,異方性に基づく積層角度依存性の解明 ・熱重量分析(TGA)を行い,アブレータ内部樹脂の熱分解特性をアレニウス型のモデル式でモデル化した. ・定常法を用いてアブレータ母材の熱伝導率を計測した. ・レーザーフラッシュ法を用いてアブレータ炭化材の熱拡散率を計測,更に熱伝導率を推定した. ・母材及び炭化材の熱伝導率モデルをブリッジングさせることにより,評価解析手法に導入可能な形にした. (C)(A)で取得した加熱試験データを用いたアブレータ評価解析手法の検証 ・(B)で得られたアブレータ評価用モデルをアブレータ評価解析手法に導入した. ・申請者により従来開発が進んでいる窒化反応モデルをアブレータ評価解析手法に導入した. ・窒化反応のアブレータ損耗へのインパクトは低加熱率条件で6%,高加熱率条件で14%であることが判明した. ・非触媒壁条件+非等方モデルを用いた場合,低加熱率条件の場合2%以内,高加熱率条件の場合4%以内でアブレータ表面温度データを再現可能であることがわかった. ・非触媒壁条件+非等方モデルを用いた場合,炭化層や熱分解層厚さを一部再現できることがわかった.
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Research Products
(7 results)