2011 Fiscal Year Annual Research Report
汎用アブレータを用いたアブレータ熱防御システム評価解析手法の予測誤差定量化
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22760630
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Research Institution | Japan Aerospace Exploration Agency |
Principal Investigator |
鈴木 俊之 独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 研究開発本部, 研究員 (20392839)
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Keywords | 航空宇宙工学 / 熱防御システム / アブレーション |
Research Abstract |
当該年度は以下の研究活動を通して,国内外で提案されているアブレータ評価モデル群やアブレータ熱防御システム評価解析技術の予測誤差を定量化するとともに,将来の惑星探査計画に不可欠な大気圏突入カプセルの開発に向けて,アブレータ熱防御システム評価解析技術を改善し,その信頼性向上の大きな礎を築くことができた. (1)はやぶさ地球再突入軌道に沿ったアブレータ解析を通した本アブレータ評価解析手法の検証 申請者がこれまで開発を行なってきたアブレータ評価解析手法の妥当性を検証するため,はやぶさ地球再突入軌道に沿ったアブレータ解析を行った.これにより,本評価解析手法に導入されているアブレータ表面反応モデル(酸化,窒化,昇華反応,触媒性再結合反応)やアブレータ物性値モデルは,はやぶさ地球再突入時に実施された地上及び航空機による光学観測に基づくアブレータ表面面度データやX線CT計測に基づく内部密度分布を非常に高い精度で再現できることが判明した. (2)本アブレータ評価解析手法の軽量アブレータへの応用 現在JAXAにおいて開発が進んでいる軽量アブレータについて,(1)熱重量分析や熱伝導率をはじめとする物性値計測を通して軽量アブレータ評価解析モデルを開発するとともに,(2)軽量アブレータの加熱試験を実施して表面温度や内部温度,表面損耗量といった耐熱基礎特性を取得した.更に(3)アブレータ評価解析手法を用いた解析を行い,軽量アブレータの加熱試験データを非常によく再現できることが判明した.(3)本研究で得られた結果を将来のアブレータ熱防御システム設計に活用できる形で公開 本研究で得られた成果について学会発表や学術雑誌への掲載等を通して公開した.特に文章や線表のみではなく,導入した評価解析モデルの様々な係数やその不確かさを明記し,将来アブレータ熱防御システム設計を行なう者が利活用しやすい形になるよう努めた.
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[Journal Article] An Overview of JAXA's Ground Observation Activities for HAYABUSA Reentry2011
Author(s)
Kazuhisa Fujita, Masayuki Yamamoto, Shinsuke Abe, Yoshiaki Ishihara, Oumi Iiyama, Yoshihiro Kakinami, Ryoji Hiramatsu, Muneyoshi Furumoto, Hiroki Takayanagi, Toshiyuki Suzuki, Toshifumi Yanagisawa, Hirohisa Kurosaki, Michae Shoemaker, Masayoshi Ueda, Yasuo Shiba, Masaharu Suzuki
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Journal Title
Publications of the Astronomical Society of Japan
Volume: Vol.63
Pages: 961-969
Peer Reviewed
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[Presentation] はやぶさアブレータの後解析2011
Author(s)
鈴木俊之, 藤田和央, 山田哲哉, 稲谷芳文, 石井信明
Organizer
平成23年度グローバルCOE航空宇宙流体科学サマースクール
Place of Presentation
鳥取大学,鳥取市湖山町
Year and Date
2011-08-01
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