2010 Fiscal Year Annual Research Report
廃棄物最終処分場における埋蔵金属資源価値の評価および有用金属の回収に関する研究
Project/Area Number |
22760652
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Research Institution | National Institute for Environmental Studies |
Principal Investigator |
石垣 智基 独立行政法人国立環境研究所, 循環型社会・廃棄物研究センター, 主任研究員 (90343756)
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Keywords | 金属回収 / 鉄酸化細菌 / バイオリーチング / レアメタル |
Research Abstract |
廃棄物処分場における金属種の埋蔵量と回収可能性について評価することを目的として、埋立廃棄物層における有用金属類の存在量とその消長に関する実態調査を行った。埋立廃棄物の物性調査、埋立履歴、浸出水性状ならびにボーリングによる試掘調査をもとに、処分場内の有用金属類の存在位置と形態を定量的に推定した。さらに、最終処分場に投入された有用金属類の消長について、特に情報の乏しい希少金属類の浸出水・埋立地ガスを通じた排出実態について調査した。掘削試料の金属含有量および化学的形態の評価を通じて、処分場内における金属資源の埋蔵・移動性のマスバランスおよび相変化に関する評価を行うとともに、溶出・回収可能性について検討した。 以上の検討を元に、最終処分場に埋蔵されている有用金属類について、資源利用性の観点から、溶解性および移動性を高めるための方策として、固形廃棄物に対する化学・生物的リーチングによる金属溶出の適用性について実験的に検討した。効率的な生物的(バイオ)リーチングを実施することを目的として、電気的培養によるサイクリックな鉄供給による鉄酸化細菌の培養システムを構築し、焼却灰への適用を試みた。また、最終的な固層に対しての適用を想定し、利用する溶媒ならびに微生物種の選定を行った。バイオリーチングにより、亜鉛、銅、鉛などのコモンメタルに加え、クロム、ニッケル、アンチモンなどのレアメタルなど処分場浸出水中に検出される金属種の回収可能性が提案された。
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Research Products
(3 results)