2011 Fiscal Year Annual Research Report
廃棄物最終処分場における埋蔵金属資源価値の評価および有用金属の回収に関する研究
Project/Area Number |
22760652
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Research Institution | National Institute for Environmental Studies |
Principal Investigator |
石垣 智基 独立行政法人国立環境研究所, 資源循環・廃棄物研究センター, 主任研究員 (90343756)
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Keywords | 金属回収 / 鉄酸化細菌 / バイオリーチング / レアメタル |
Research Abstract |
産業廃棄物最終処分場で採取されたボーリングコアを対象に、含有金属種および化学的形態の調査を行い、ベースメタルおよびレアメタルの金属資源としての高いポテンシャルおよび溶出可能性が確認された。一方、一般廃棄物の焼却主灰については、ベースメタルを中心とした金属の資源としてのポテンシャルはある程度あるが、その溶出・回収の可能性は低いことが示されたが、飛灰(ばいじん)については金属資源価値および回収可能性ともに高いことが示された。産業廃棄物処分場で得られたボーリングコアを対象とした、バイオリーチングによる金属可溶化および回収に関する検討を行った。電気的還元により鉄をサイクリックに供給する電気培養手法を適用し、鉄酸化細菌による最終処分場埋立物試料からの金属の可溶化を試みた。その結果、鉄酸化細菌の電気培養による菌体増殖の至適条件に関する知見として、初期菌体濃度、鉄総添加量、電流量と通電期間についての操作条件を得た。バイオリーチングにより、最終処分場試料からは、アルミ、銅などのベースメタル類の他、ニッケル、マンガン、リチウム、ネオジム、コバルトなどのレアメタル・レアアースを含む金属類の溶出促進が確認され、鉄酸化細菌による可溶化が認められた。低コストで連続的な金属可溶化・回収を可能とするコア技術として、最終処分場における原位置バイオリーチングの適用可能性が示された。これらの知見を元に、日本国内の廃棄物処分場の金属資源価値の観点から見た類型化と、その総資源価値の算出を行った。
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Research Products
(3 results)