2010 Fiscal Year Annual Research Report
高βヘリオトロン核融合炉を想定したMHD不安定性に与える3次元効果の検証
Project/Area Number |
22760661
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Research Institution | National Institute for Fusion Science |
Principal Investigator |
成嶋 吉朗 核融合科学研究所, ヘリカル研究部, 助教 (40332184)
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Keywords | 磁気島 / ヘリオトロンプラズマ / 電磁流体力学安定性 / 3次元効果 / 高β |
Research Abstract |
核融合発電実現のためには、数億度の超高温プラズマを円環(トーラス)状の磁場に閉じ込めておく必要がある。そのためには、磁気流体力学的(MHD)不安定性を回避もしくは安定化する必要がある。3次元効果の影響を明らかにすることが本研究の目的である。本年度は、磁場配位の3次元効果が如実に現れるヘリオトロンプラズマにおいて、磁気島のダイナミクスに着目した実験研究を行った。磁気島の拡大はプラズマ性能を悪化させる原因となるので、その制御は重要な課題である。大型ヘリカル装置LHDでは、真空磁場配位中に真空磁気島を生成でき、その利点を生かした実験が行われた。その結果、磁気島はプラズマの圧力が高い場合もしくは衝突周波数が低い場合に自然に消失し、その磁気島のダイナミクスにはプラズマ中の小半径方向の電場が大きな役割を果たすことが示唆された。径方向の電場と閉じ込め磁場との相互作用により、プラズマがポロイダル方向に回転する。その回転が大きい場合に磁気島は消失し、小さい場合に拡大することを明らかにした。さらに、磁気島が遷移する際には、その回転速度の変化が先に発生し、その後に磁気島が遷移することを明らかにした。これは、磁気島の制御の可能性を示唆する結果である。これらの結果は、第7回Coordinated Working Group Meeting(6月30日-7月2日@ドイツGreifswald)および第23回IAEA(10月11日-10月16日@韓国大田広域市)にて発表された。
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Research Products
(3 results)