2011 Fiscal Year Annual Research Report
DT反応中性子を使ったTc-99m製剤製造のためのMo-100原料サイクルの開発
Project/Area Number |
22760674
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
金 政浩 九州大学, 総合理工学研究科(研究院), 助教 (80450310)
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Keywords | 加速器中性子 / 医療用RI製造 / モリブデン / テクネチウム |
Research Abstract |
本研究では、モリブデンを加速器中性子で照射して得られたMo-99からTc-99mを抽出した後、サンプルを加速器中性子照射試料として再利用する際に問題となる、抽出作業による不純物混入について調査を行った。 当初は、当該サンプルの化学分離前後の不純物について、JRR-3からの冷中性子による多重即発ガンマ線分析を考えていたが、震災の影響でJRR-3の稼働が行われなかったため、代替的にICP-MS法を用いた不純物分析を行った。 Tc-99mをMo-99から抽出するために、加速器中性子を用いたRI製造法では「昇華分離法」を考えている。昇華分離法はMoとTcの昇華温度の差を利用した抽出法であり、専用の装置を用いる。この装置では白金ボート上にMoサンプルを置き、酸素を流しながらヒーターで熱を加え、Mo昇華温度以下でTcトラップ部まで流し、Tcを抽出する。最後はMoも全て昇華させ、再結晶を行い、これをサンプルとして再利用する。 ICP-MSでの分析では、Moに対して行ったコールド試験に対して、(1)Mo試薬、(2)Mo試薬の溶融ペレット、(3)昇華後の白金ボート上のMo残渣、(4)再結晶後のMoの4つについて不純物測定を行った。 結果として、昇華装置を通過することで含まれる不純物は変化がないか、減少傾向にあることがわかった。しかし、(3)の試料についてはICP-MSの前処理段階でアンモニア水やより強いアルカリ、また王水にも不溶の成分があり、濾過をする必要があった。このことから、Moサンプルの再使用の際は、白金ボート上の残渣はそのまま使用できず、全て昇華させて再結晶させた物(4)を用いる必要がある事が明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
23年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
23年度が最終年度であるため、記入しない。
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