2011 Fiscal Year Annual Research Report
大強度ペンシルビーム高速中性子源を用いた高精度中性子捕獲反応断面積測定
Project/Area Number |
22760675
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Research Institution | Japan Atomic Energy Agency |
Principal Investigator |
木村 敦 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 原子力基礎工学研究部門, 研究副主幹 (30360423)
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Keywords | マイナーアクチニド / J-PARC / MLF / 長寿命核分裂生成物 |
Research Abstract |
エネルギーの長期的確保を可能とするマイナーアクチニド(MA)を含む革新的高速炉システム(革新炉)の技術開発及び核燃料サイクルの廃棄物処理においては、244-246Cm などのマイナーアクチノイド核種(MA)や129I,99Tcなどの長寿命核分裂生成物(LLFP)の中性子反応の影響を精度良く評価する必要がある。しかし、MA やLLFP は放射性核種であり、測定に使えるサンプル量が微量でかつ比放射能が高いことから、中性子反応断面積測定が困難である。また現状では、理論計算による断面積予測精度も悪いため、その誤差はエネルギー領域によっては30%程度から100%迄にも及び、上記要請(~10%)を満たしていない。 このような状況の中、研究代表者が所属するグループでは、大強度中性子源であるJ-PARC 物質・生命科学実験施設(MLF)に中性子核反応実験装置を整備し、MAとLLFPの中性子捕獲反応断面積測定を実施している。しかしながらこれまでのビームラインでは、密封線源(試料)のケースによる中性子の散乱で、S/N比が大幅に悪化していた。 そこで、本研究ではペンシルビーム状の中性子ビームを作成するコリメータ体系を製作し、試料以外のケース部分に当たる中性子の比率を低減させた。これにより、ビーム強度は25分の1になるものの、S/N比は3倍以上改善された。その結果、断面積の誤差は244Cm及び246Cmの7.661及び4.314eVの共鳴のピークで5.8%及び6.6%と高精度の結果を得、要求精度を満足することができた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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